きよの「なんというか、今公開中のイランの映画監督2人が、制作禁止命令に従わなかったからって裁判にかけられてるんですよね。本当に「表現の自由」のために命懸けで闘ってる人がいるんですよ。で、自分の国見ると「萌え絵を街に」とか言ってるわけです。もう恥ずかしくて」

大賀「「お前は否定するが、萌え絵はもう市民権を得てるどころか、今や自治体や企業からオファーがくる時代だとも知らんとは」って、私も見ず知らずの「表現の自由の戦士」にマウント取られましたけれども、そこで「オファー出してる人達」って、15年前はゆるキャラに、10年前はご当地ヒーローに税金や広告費を注ぎ込んでいただけで、何も考えてない右へ倣えでしかない人達だと思うんです。その結果だけ観て、萌え画マニアは「二次元がとうとう現実の社会と拮抗する時代がやってきた」とか勘違いしちゃうわけですね」

きよの「その男性たちが「三次元の女はダメだ」って言って、私たち女性の視界から消えてくれるんだったらそれはそれで良いんですよ。私達らそういう男性には微塵も興味が無いから(笑) でもあの男性たち「二次元最高!」で完結しないで、三次元の女を恨むし蔑むんですよねぇ。実害があるんですよ。興味無いならお互い不干渉でいいじゃないですか」

大賀「それはカルチャーの世界でも、思想の論壇でも起きているマウンティングなんですよね」

きよの「自分の価値を強要してくるバカは、どんな分野であれ嫌いですよ……」

大賀「結局「自信がない」「自身がない」なんですよね。だから擁護対象との対比としての、対立構図や借り物がいる。けど、それを強要することがどれだけ迷惑かを考えていない。そんなのレイプと一緒ですよ。レイプ魔が「性欲の自由」とか吠えてるのと次元は一緒ですよね」

きよの「レイプ魔の自由。本当にそう思いますよ。他人の人権を侵害する権利を認めろって。無茶苦茶なんですよ、言ってること。で、そういう自信と自身が無い空虚な器には「国家」という大きな物語が入り込みがちです。そうなるともう、70年前にタイムスリップです」

大賀「自分がマウント取れる相手の自由の話をする時だけ「自由にはいつだって責任が付きまとうんだぜ」とかの決め台詞を言うけれども、自分達はアニメの聖地巡礼とか行って観光地荒らしてゴミの片づけ一つ出来ない連中なんです。これを言うと、必ずアニメオタクが「いや、聖地巡礼はマナーも守ってるし、観光地にお金も落としてるので利益を与えてる。経済を回してる」と、鼻息荒く主張するんですが、実は僕の20代の頃の知り合いが、某アニメの舞台になった茨城県大洗の実家で観光商業を営んでいるのですが、今でもたまに電話とかで話すと「あの連中には迷惑この上ない目に合ってる。ゴミは勝手に捨てる。入っちゃいけないところまで入る。夜はうるさい。行政まで苦情が一杯いってるんだよ」なんだそうです。この話一つをとっても、机上の空論でこの国は、政治も民意も出来ていることがわかります」

きよの「その手の連中が麻生太郎がゴルゴ13の読者だっていうたった1行のニュースで神輿を担いだり、石原慎太郎に拍手喝采していたのかと思うと、眩暈がしますよ」

大賀「あんまり名前を出すと、また異教徒扱いされますが「表現の自由の戦士の教祖様」の漫画家が、自民党から立候補するっていうんで、愛国男性達は大喜びですよ(笑)「俺たちの萌えを守りたければ自民党」って。その自民党、そもそもの自由権を憲法から削除したがってるんですけどね(笑)」

きよの「あぁ、耳にはしました。「子どもたちに人気の先生が、みんなのヒーローに!」って。少年マガジンというよりは、コロコロコミックくらいの精神年齢にしか思えませんでしたけど」

大賀「結局、タレント議員と扱いは一緒だと思います。当選すれば、表現規制の委員会には入れて上げようって程度だと思います。今の自民党は、そもそも国民の自由権を奪いたいんですから、その漫画家先生を餌にしてオタクの票田が欲しいだけでしょうね」

きよの「だって、政治って別に「萌え絵」のことだけ決めるわけじゃないじゃないですか! 自分の暮らしの「全て」が決まるんですよ? 議会に人を送ることの意味を完全に間違えてる。70年間、国民に民主主義の何たるかなんて絶対に教えないように、寝た子にオピオイド打ち続けた自民党の教育政策の賜物ですねとしか、コメントできませんね」

大賀「これは僕の妄想ですが。過去の増税や弱者イジメ等の政治政策を自民党が執る時のお約束パターンなんですが。結局「僕も粉骨砕身がんばりましたが、あわや萌え漫画禁止令のところを、自主規制という形で規制を押しとどめられたのは、皆さんが議員にしてくださったからだと思っております。他の件は、党則に沿って振舞います」というニュアンスで、結局なんの意味もなく終わると思います。

きよの「「他の件は、党則に沿って振舞います」そう。後のことは別に興味が無いですからね。そうなるんでしょう。この国が滅びるのは構わないけど、こんな馬鹿げた展開に、自分も否応なしに巻き込まれて死んでいくのかと思うと……本当に悔しいですよ。情けない」

大賀「結局、少子高齢化社会も、憲法を改正しなければいけない理由も、政権党の自民党が70年かけて築いてきてしまったんですよ」

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