平松 そうですね。若い奴らが、自分のやりたいことを追及して、そこで追及するあまりぶつかり合ってという……。

――そこから生まれる「ドラマ」こそが『エルガイム』なのだという点では、平松さんを始めとして、そこで出演なさった声優の皆さんの力量ありきだったんじゃないかなと思えるのです。

平松 そうですかね(笑)。

――これは放映当時出版された、ラポートデラックス『重戦機エルガイム大事典』という書籍なのですが、そこで最終回を終えた平松さんが、対談で仰った言葉があります。

僕はゼネラル・クロソの出て来た回が一番印象に残っています。「最後までわからないなんて、人生は」とか、いきなりシリアスなこと言うんです、泣きながら。あの台詞が好きだったからもう少しうまくやりたかったですね。

ラポートデラックス『重戦機エルガイム大事典』

平松 その記憶はあります。イベントでもそれ言った記憶があるんで。(イベントで)「なんか、印象的な台詞ありますか」って質問された時に、そのゼネラル・クロソの台詞を言ったという。よっぽど(当時の自分にとっては)印象的だったんでしょうね。

――たとえば、ロボットアニメの名台詞とかって、切り抜きで、スタンドアローンで語られてしまうことって多いじゃないですか。それこそ『ガンダム』であれば、池田秀一さんの「坊やだからさ」とか、古谷徹さんの「父さんにもぶたれたことないのに!」みたいに。そしてまた、古いアニメになると、当時の作品を知らない若いファンは、それこそ、今回のインタビューの一回目で話題に出て来た『スーパーロボット大戦』の中で、知らなかった作品を知るっていう逆転現象が起きているわけです。この「台詞切り抜き」って、元々の作品が持っていた、すごく繊細なニュアンスとかは、伝えられないと思うんですよね。スパロボでは戦闘中の台詞しか聞けないからこそ、未見の若い人には原典に触れて欲しいですよね。

平松 そうですね。

――平松さんが今、ガジェットリンクという会社を興して、そこの代表として業界で動く時、「『エルガイム』観てました」って人とかには出会ったりするものなのでしょうか?

平松 業界の中にはいてくれていますね。ただ、うち(ガジェットリンク)の人間で(『エルガイム』ファンが)いるかどうかは分からないですけれど(笑)。うちの養成所に入ってくる世代は、もう『エルガイム』は観てない世代なんで、よほどオタクで『スパロボ』をやっていているとかじゃないと(笑)。やはり、ある程度年齢がいっている、ある程度社会に出て、そこそこ意見を言えるようになった人達、年齢で言うと四十代ぐらいの人達からは、結構「若い頃観てました。ファンでした!」とは言われるんですけれども、若い人には、そんなにはいないですね(笑)。

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