本キットに付属するオプション一覧

ビーム・ライフル、ビーム・サーベルは基本的に不可欠だが、このキットのポイントとして「1/144で初めてガンプラ化されたハイメガランチャー」というのが挙げられるだろう。

ハイメガランチャーを構えるゼータガンダム

このハイメガランチャーはギミックも優秀で、バレルの伸縮の他、グリップとカバーが可動して、収納状態から展開し、ゼータガンダムが両手で保持することも可能になっている。

正面から見た、ハイメガランチャーを構えるゼータガンダム

また、大型武装の恩恵で、色分けも基本的には再現されていて、このキットの大きなバリューの一つになる。このキット以降は1/144でも、ハイメガランチャー付属はゼータガンダムの基本仕様になっていく。

ビーム・ライフルを構えるゼータガンダム

メイン武装のライフルは、こちらは色分けはあまり期待できず、塗装は必須になってはいるが、バレルの伸縮やグリップの収納など、必要なギミックが全て揃えられている。
グリップの可動は、ウェイブ・ライダー変形時にマウントするためのギミックだが、ストックの長いライフルを、ゼータガンダムが取り回しやすくさせてくれるメリットもついてくる。

ビーム・サーベルを構えるゼータガンダム

今回の紹介のビーム・サーベルは、少し手を加えてある。元のビーム・サーベルは、ガンダムMK-Ⅱ同様に白成形での、手首までの一体型であったが、せっかくなのでガンプラ1/144 ビームサーベル用クリアパーツの中からSB6を流用した。その上で、サーベルの柄と手の指部分に塗装を施した。

構えたビーム・サーベルのアップ

これは好みの問題だが、以前『』でも述べたように、筆者は「ビーム・サーベル」と「サーベルを握る手首」の関係性の表現については、この方式は悪くはないと思っている。
ビーム部分をクリアパーツにして、柄と指をちゃんと塗装するだけで、細かな指の表情までが、しっかり「剣を握っている手」として完成されているからだ。
先ほど「HGUCの歴史は全てが右肩上がりの技術史ではない」と書いたが、こと手首の扱いについてはこの時期よりもイマドキの方が退化が顕著である。
一時期は、武器握り手や拳、平き手など、多彩な手首を揃えられたキットもラインナップされていたのだが、逆に2010年代以降になると、まるで初期ガンプラのように(パーツは色分けも含めて指側と甲側に分けられているが)手首は万用穴があいた拳一つで、ライフルもサーベルもなんでもそこの穴に差し込むだけの仕様が増えてきた。

表情の付いた指と、角度がついたサーベルが、構えた時のポーズの自然さに繋がる

サーベルであればまだしも、ライフルやバズーカを持たせるとなれば、本来であれば人差し指が伸びてトリガーにかかってなければならないはずが、それこそ初代ガンダム1/144のように、グリップが手首の穴に刺さったままなのだ。
それだけではない。ようやくここ最近のキットでは、武器を持ち替えさせるたびに手首を分解して、武器を挟み込んで改めて手首をはめ込む方式がとられるようになったが、つい数年前までの最悪の時期では、完成した穴空き手首になんでもかんでもオプションを持たせる仕様が優先されて、なんとライフルのトリガーガードが省略されて造形されていた事例も多かったのだ。時代逆行、仕様退化、なんといっていいかわからないが、ガンプラの変化は「進化一律」ではないことだけは確かなようだ。
もっとも「それ」はコストダウンだけが目的ではなく、例えば筆者がたまに用いる、アフターパーツとしての「ガンダムビルドナックルズ」を売りたいのだろうなとさえ穿ってしまう(笑)

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