今回公式サイトを製作してくださる責任者の方とお話して、仕事略歴的一覧を、固定ページ(追加変更不可能)にするか、他の記事同様投稿記事で紹介していくか、二択を迫られたんだけれども(冷静に考えれば不条理な二択だよなぁ(笑))結局、今後も仕事は増えていくだろうということで、後者を選択したことは前にこのカテゴリの投稿でも記した。

市川大河仕事歴 映像文章編Part1

助監督編の方ではわざと語らなかったが、テレビやドラマには当然エキストラという役柄の人達がいて、基本その人たちは「素人さん」なのだが、人数が足りなかった時や、ロケ先等で急に簡単なその場限りの役が必要になった時などは、手が空いてるスタッフが、何食わぬ顔で出演したりもする。これを業界では「スタッフ『内』のエキス『トラ』」すなわち「内トラ」と呼んでいる。
で、大河さんは助監督をやり続けてきたため、結構な量の内トラ作品があるのだが、それを全部覚えているわけでもないし、書き連ねたところで面白くも意味もない。
しかも「それ」は、「仕事」じゃない(笑)
けれど、面白いエピソードや、書き残しておきたいエピソードもある。
特に近年、内トラではないのだけれども、昔からのお付き合いや、近年になってからのお付き合い等で、現場に呼ばれて「出てよ」と言われるパターンが少なくない。
なので、そんなに作品数は多くはないけれど、シーンの尺も多くはないけれど、この枠のカテゴリを使って、過去の出演作をネタに、笑って頂こうという、そういうカテゴリです。
あわよくば、この連載を見ることで、「ちょっと市川大河を使ってみよう」と思われる映画関係者がおりましたら、是非サイトのプロフィール&コンタクトからご連絡ください。
10代の頃の学生演劇ですが、芝居の基本は学んでおりますし、ルックス的にキャッチーですよ!? とプレゼンしてみる(笑)

さて、その初回ですが、角川映画『戦国自衛隊』(1979年)になります。
映画自体に関しては、本サイトのTiger's Review「『戦国自衛隊』誰も計算しなかった究極メディアミックス・映画編」で存分に書きましたのでそちらを読んで頂ければ、如何に僕がこの映画を愛しすぎているかが、まぁ分かると思います(笑)
どんだけ愛し過ぎたかというと、愛しすぎて出演までしちゃった次第!

……いや、ちゃんと順を追って書きませう。
実は大河さん、通ってた中学校に、学年こそ違えど薬師丸ひろ子さんが在学しておりまして、その流れで当時角川書店から発行されていた、角川映画専門雑誌(……に見えて、実は『ビックリハウス』よりもトンガっていた)『月刊バラエティ』の編集部に出入りすることになる。
その後、高校時代はアニメサブカル系の『月刊ファンロード』などの編集部にも入り浸るようになるので、当時はそういう習性があったのかもしれないし、出版社などのセキュリティ感覚も、当時はまだ緩かったのだと、それは今でも覚えてる。どれぐらい緩かったかというと、僕はその『月刊バラエティ』編集部に入り浸って、ハガキ職人とかも、編集部の机でやっていたのだけれども、当時の『月刊バラエティ』は、読者投稿の名前欄に、本名どころかガチの住所まで掲載されるという個人情報保護法待ったなしレベル。
おかげで、バラエティの読者投稿コーナーが縁で、静岡の女子さんと文通(昭和!)になったりもしたもんだから、あながち悪いばかりじゃなかった緩さ。

その上で、当時の『月刊バラエティ』のB編集長はとても僕を可愛がってくれて、今じゃ『孤独のグルメ』原作者で一大作家になった久住昌之氏が、まだ泉昌之名義でコンビで漫画を描く傍らエッセイストだったころ、バラエティの企画で、久住さんが一日ホームレス(当時の企画タイトルはもっとダイレクトな言い方だった)をやって、それを編集者が追いかけるという特集があって、その現場にも買い出し要員かつ雑用でお邪魔するとかあったわけで。

そんな中、B編集長が居合わせた僕に「今度、読者企画で『戦国自衛隊』薬師丸ひろ子シーンエキストラ特集みたいなのをやるんだけれども、どうだい? 出てみるかい?」と言ってきてくれた。
まだその時は、映画版『戦国自衛隊』がどんな千葉バカ映画になるかなんて想像もしてなかったが、ある種の第六感的に「行きます! やります! 混ぜてください!」と即答してしまった。

当日は、荒野のロケ現場まで来て、台本を渡されることもなく、足軽の衣装を付けさせられて(ちょっとだけ髷っぽく髪の毛もいじって)、多分セカンド助監督さんだったのだろう、シーンの説明を皆で受ける。
『戦国自衛隊』は、誰もが知ってる「戦国時代にタイムスリップした自衛隊が、戦国武将と対決する」映画。
薬師丸さんの役柄は「子どものような武士」で、これは後で完成した映画を観て気づいたのだけれども、この映画、女性キャストはほぼ全員台詞がないのね。で、薬師丸さんの他にも、勝野洋さんとか草刈正雄さんとか、ちょい役ゲストが豪華で、薬師丸さんはその両者を兼ね備えているという前提がある。

凛々しい「子どものような武士」こと薬師丸ひろ子さん

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