――じゃあ「声優という存在を認知する」から「声優になりたい」と願いを固めるまでは、かなり短期間だったんですね。
山城 ですね。もともと声ってところでは、私は中学校の頃に、放送部と呼ばれる、いわゆるお昼の放送だったりとか、運動会体育祭だったりとかで、実況とかをさせてもらっていたことがありまして。そこで結構、声を褒められる機会が多かったんですよ。自覚は無かったし、それまでは特に、自分の声っていうところを武器にしたこともなかったので、「そうなんだ」って。でも、褒められてすごく嬉しくて。高校に上がって、きっかけっていうところですね。私の声が、もしかしたら誰かに重要とされることがあるかもしれないしって、楽しそうだしやってみようっていうのが、きっかけです。
――具体的に声優を目指し始めた時に、一番憧れた声優さんとかっていましたか?
山城 そうですね。私が林原めぐみさんと釘宮理恵さんの声が好み過ぎて、あの声が私に元気を与えてくれることが多かったので、そこで憧れと、自分もそこに立って、一緒にお仕事がしたいっていうところから、きっかけって意味でいえば、そのお二人はすごく、私の中では偉大な声優さんでありますね。
――山城さんにとっては多分、林原さんって綾波だし灰原って感じか強いんですよね。
山城 はい!
――僕らの世代にしてみると、その前に林原さんは既にすごいキャリアがあって、明るい元気な女の子をやってた『らんま1/2』(1989年)とかってアニメとかね。『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年)の綾波っていうのは、こういうキャラクターをやってみたんだ、すごいね、こういうのもできるんだ、幅が広いねってみんな思って、アニメ界隈が一斉にネタのように中華料理屋が夏になると「冷やし中華始めました」みたいな感じで「綾波始めました」みたいな感じになって、いろんなアニメで綾波キャラが出るようになって、しかもそれが半分ぐらいは林原さん本人に依頼が来るっていう、その名残が『名探偵コナン』(1996年)の灰原だったんですよ。林原さんは、その5年ぐらい前には『機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争』(1989年)にも出ていて、そこではすごく大人なお姉さん女性パイロットを落ち着いて優しくて演じてたり、エヴァと同じ1995年なんだけど、『スレイヤーズ』で、リナ=インバースっていう元気な少女ヒロインを、これも林原さんの代表作なんだけど主演していて、すごい幅が広い声優さんなんですよね。
次回「山城リアンインタビュー目指せテッペン第5回『貫きたいところ』と『ディズニー』と
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声優 山城リアン