金城哲夫氏が自身に言い聞かせた「正義は一つ」
金城哲夫
鈴木俊継
的場 徹
「ここは、地球防衛軍極東基地の宇宙ステーションV3である。ここでは宇宙の侵略者たちの行動をいち早くキャッチして、その危機を地球の本隊に報せるという、重大な任務を持っていた。ちょうどそのころ、このV3では宇宙からの怪電波を受信していた」
「いったい、どこの星から何を報せる電波だろう?」
「内容に関してはまだなんとも申し上げられませんが、超遠距離レーダーでキャッチした極超短波ですから、まぁ冥王星より遠い星であることは確かですね」
「三回も発信してきているんだ、何かあるとみて良いだろう」
「はい、こちら警備隊。何! 怪物!?」
「そのころ、宇宙ステーションV3から地球に向かって、怪電波解読の権威といわれるミズノ隊員が飛び立った」
「超遠距離レーダーでキャッチした、怪電波の内容が判明しましたので参りました。発信地はコスモポリタスの第8惑星キュラソです。読みます。わがキュラソ星の犯罪者303号が宇宙に逃亡。凶悪な殺人鬼なれば発見しだい殺害されたし。キュラソ連邦警察。以上です」
「ミズノ隊員、そいつはもう地球に来てるよ」
「なんですって!?」
「整備中のホーク1号のβ号が宇宙人に!」
「えっ!」
「アンヌ隊員も人質になっています」
「なんだって!」
「隊長!無謀な提案かもしれませんが……」
「なんだ?」
「α号とγ号を使って、空中でドッキングするんです!」
「ドッキング?」
「敵も飛んでいるんだぞ!」
「それをやるんです!」
「β号発見! β号発見!」
「ようし! ドッキング作戦開始!」
「隊長、β号のスピードが落ちてきました」
「とうとう燃料が切れたか……。フルハシ、ソガ、チャンスだ! 後ろから回り込め!」
「了解!」