――やっぱりあれですか? 若い子たちには『らき☆すた』(2007年)の「こなたのお父さん」(泉そうじろう)役で覚えられてるという感じですか?
平松 いや、こなたのお父さんを演じたのも十年以上前ですから、もう、ね。
――僕らにしてみると、十年前って「ついこないだ」みたいに思えるんですけれども、養成所に入ってくるような若い人にとっては「人生の半分以上前」って感覚なんですね。
平松 そう……ですね。二十歳だとして、本当に半分ですよね。だとしたら、(『らき☆すた』を)観てねぇよなって、思っちゃいますけどね(笑)
――これは、他の主人公声優を経験した方々にも言えるんですけれど、富野由悠季監督アニメの場合、特に色がついていない、フレッシュな新人さんが主役に抜擢されることが多いので、皆さん声優としてその後経験を積んでいく中で、老け役に当たると苦労されると伺いました。平松さんも、YouTubeの『私道』で、中年の役が来た時の逡巡っていう形かなり語っておられましたが。
平松 地獄ですね(笑)。未だに多分、上手くいかないですね。自分の中で納得いかない。だって「仕方ないじゃん。六十歳でもこの声なんだから」って思っちゃうんですけど(笑)。
次回は、『重戦機エルガイム』の頃の、平松広和の話を引き続きメインでお伺いします。ダバの声はどう生み出されたのか。それを演じた平松氏の本音と当時の実態!
SEE YOU AGAIN!「平松広和インタビュー・5ダバの声とダバの中身の実態と」
『声優・平松広和の私道 Mk-2』(Voicy)
『平松広和の私道』(YouTube)
取材協力 (株)ガジェットリンク