――そうして平松さんにしか演じれない、ダバ・マイロードの十年、二十年、三十年がありまして。『らき☆すた』でまた、ヒロイン、こなたのお父さん、泉そうじろうという当たり役を演じられました。その、前後から三十代(のキャラの声)をやるっていうことで、求められる「役者としての広がり」が開けたところってありますでしょうか。

『らき☆すた』泉そうじろう

平松 そうですね、初めて三十代後半とかの役を振られた時には、ちょっと面食らいました。「え、これかよ」って思ったんですけど、しばらく演って、多分『らき☆すた』って、三十代(の役を演じた)の三本目でしたかね。『D・N・ANGEL』(2003年 冴原警部役)がまずあって、そして『涼宮ハルヒの憂鬱』(2006年)で、あの作品には一回しか出てこない電気屋のおやじを演って、で、三本目できたのが『らき☆すた』だったという流れですね。でも『らき☆すた』っていうのは、もう無理してやることないなと思って。老けっていうことではなくて。多少最初のうちは、多分あの、太くそして、ちょっと低め(の声の演技)でっていうふうに演ってたんですけれども、それでも、やっぱり(自身の声が)「高いな」と思ったんで、まあいいやと思って。でも、お父さんのキャラクターにマッチしてましたよね。あれ多分、過去作品で唯一、キャラクターを考えなかったものです(笑)。本当考えなくて、こういう楽しいお父さんでいいやって判断で、本当に自然体でやっているやつですね。

――娘役の平野綾さんとのやり取りも、軽妙で面白く出来ていましたよね。

平松 綾ちゃんは、上手かったですからねぇ。

次回は、そんな平松広和が新たな会社を興し、声優界でマイロードを突き進むまでを語っていただきます!

SEE YOU AGAIN!「平松広和インタビュー・10俳協時代とガジェットリンクと」

『声優・平松広和の私道 Mk-2』(Voicy)

『平松広和の私道』(YouTube)

取材協力 (株)ガジェットリンク

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