先ほど、言葉は暴力にもなりうると申しましたが、その大前提として言葉や文章は、民主主義社会で自分を守り、権力やファシズムと戦う時の武器でもあるわけです。今年一年は、私も様々な「新しい経験」をしました。小説『折口裕一郎教授の怪異譚 葛城山 紀伊』の発行と「作家・市川大賀」の誕生。そしてほぼ同時に、日本SF作家クラブへの入会と、その日本SF作家クラブ公認webマガジン『SF Prologue Wave』へ編集として抜擢され新たな毎日を過ごしていくことは、私の人生の転機でもあり、忘れられない一年を積み上げてこれました。文章書き意外という立場では、南阿佐ヶ谷TALKING BOXというトークライブハウスで『市川大賀Tiger'sLIVE』というトークセッション番組が、月一回、柳ヶ瀬舞さん、岡本麻弥さん、三留まゆみさんなどのゲストをお迎えして盛況で続いていて、このまま年が明けてもまた継続していく予定です。

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その上で、SF作家としての次の仕事もするべきだという責務を負っていますが、それとは別に純文学系の小説を書かないかという話も他方では頂いています。嬉しいことです。なので来年の自分はより一層、作家としてクリエイターとして、飛躍しなければならないと思っています。

本年のこのサイトは、過去の僕の文章や評論の再録と、新たにリアルタイムで様々な方のインタビューや企画を連載してきました。2021年の毎日更新からは更新頻度を下げましたが、エンゲージやインプレッションといった数字は下がっていません。
2023年には、『光の国から愛をこめて』『シン・機動戦士ガンダム論』も一段落しますので、この先の一年が、果たして私の真骨頂が問われる一年になるのではないかと自負しております。

言論人が、民主主義国家の国民が、決して行使してはならない「暴」。
その「封印すべき力」をこれ以上この地上で横行跋扈させないためにも、私達が出来ること、するべきことを、探す2023年にするべきだと、私は思います。
地には平和を。
その願いと反省を込めて、今年の一文字を「暴」に定めてみました。

さて、今日はそんなところです。
次の更新は元旦になります。皆様良いお年を。

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