しかし、そんな事情を知らない半世紀以上前の筆者は、この「トカゲ顔怪獣」をゴジラとして扱うことに不満を抱いていた。
もっとも当時の写真を見る限り、不満はなさそうに満面の笑みで抱きしめているのではあるが(笑)

ゴジラや怪獣ソフビを抱く、多分3歳時の頃の大賀さん

さて、さらにそこからソフビの解説に入る。
この時期既に『ウルトラQ』商品化で怪獣ソフビ化のノウハウを掴んでいたマルサン商店は、的確にゴジラのパーツ攻勢を構築、肩、足、尻尾の5か所に配置した。元が電動歩行プラモデルの原型と考えてもこの仕様は悪くはない。
なお、金型は長年の使用と復刻ということで、元はマルサン商店の一期版(尻尾の反り返りが大きい)を使っているが、サイズは当時品よりも小さい。

ゴジラの可動箇所
復刻版は、右足は「東宝」刻印
左足の刻印は「ブルマァク」

なお、70年代にブルマァクがマルサン商店の金型を引き継いで発売していた頃は、足裏の刻印が、右足が「円谷プロ」左足が「ブルマァク」とされていて、版権会社を間違えていた。
今回復刻された商品は、バンダイが1992年に2500円で発売した復刻品なので、右足が「東宝」左足が「ブルマァク」となっている。
だからなのだろうか。復刻版ソフビは当時品の贋作化や混同を避けるため、成型色や彩色を当時品とは変えるパターンが多いのだが、このゴジラは、黒に近い濃緑のボディに銀スプレー、赤目と、マルサン初期のフォーマットと同じでカラーリングされているのがうれしい。
ちなみに、60年代当時マルザンから金型を受け継いだブルマァクは、今回の「尻尾の跳ね上がったマルサン初期の金型」の販売は行っていないので、この「ブルマァク復刻版ゴジラ」は、復刻元が存在しない幽霊復刻版だ、という意見もネットにはある。

復刻版の「跳ね上がった尻尾」

大サイズを知らずに育っただけに、こと「ゴジラのソフビが似ていない」に関しては、長年このソフビで我慢し続けていて。1978年から旧ポピーが展開したキングザウルスシリーズのゴジラの出来に感激したものだが、今にして思えば僕のゴジラソフビの原典は、これというのはやはり払拭できない思い入れと共にある。

最後に、一年半前このサイトで紹介したビリケン商会版ソフビキットのゴジラと、近年のバンダイのムービーモンスターシリーズ版初代ゴジラとの大きさ比較。こうしてみるとちょうど三段階になっていて面白い。

次回は、同じくマルサン商店からブルマァク経由バンダイ復刻の東宝怪獣をご紹介したい。

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