本話では作品解説でも述べたように、ウルトラセブンとゴドラ星人の闘いが当初は等身大で展開され、クライマックスに互いが巨大化して戦いあうという構成が盛り込まれている。

(実際はさらにその後、宇宙空間のマックス号内部で、再び等身大でセブンがゴドラと戦う)

しかし、筆者の名場面再現では、警備隊本部内部や駐車場やマックス号の艦内をセットで再現するのは無理であったため、今回の再現は、巨大化バトルのシーンに絞った。

闘いの舞台セットは、岩山・草原・青空バックの組み合わせ。

ソフビのゴドラ星人のポーズが固く、ポージングが限定されてしまうため、カットの切り返しやアングル、セブンのリアクションなどで、カットごとの変化を狙った。

ゴドラが巨大化したカットと、セブンのエメリウム光線カット、そして、それを受けて爆発するゴドラ星人のカットには、フォトショップ処理を施している。

ゴドラ星人

バンダイウルトラ怪獣シリーズ ゴドラ星人

ゴドラ星人は、バンダイウルトラ怪獣シリーズソフビで、1983年の商品シリーズ開始当初から商品化。

やっつけな塗装と、あまりにも緊張したポーズゆえに、商品の評価は低いが、顔の造形などはちゃんと塗装してやれば、現在でも通用する出来。

だが、今回のゴドラは、それ以上の問題を抱えていた。

現在ブログの撮影に使用しているアイテムは、そのほとんどがヤフオクで入手しているのだが、このゴドラ星人も例に漏れず、ヤフオクで手に入れた物であった。

この手の商品のヤフオク出品には二通りあって、大きく分けると、マニアが転売目的で出品する場合と、子どもが大きくなった家庭の親(主に主婦)が、子どものおもちゃ整理で出品する場合がある。

後者の場合だと、絶版商品が思わぬ安価で手に入る場合も多い。

筆者が手に入れたゴドラ星人の場合は、後者だったわけだが、ここで大きな落とし穴があった。

送られてきた落札品のゴドラを見て、筆者は唖然とした。

なぜか、このゴドラの両手が左手だったのだ。

お前はJOJOのキャラか!と突っ込みたくなるが、出品相手にはきっとおそらく罪はない。

たぶん、バンダイソフビ生産工程黎明期ゆえの、製造ミスだろうし、マニアでもない限り気づかないほどに、右手も左手も似ているのだ。

これは、先述したとおり、フィギア自体が「気をつけ」のポーズを取っているため、右手も左手も直線で造形されており、普通に手にしている分には、気づかないのも当たり前だからだ。

両手が左手だと気付いた時は、もう一回落札しなおさなければならないかと気が遠くなったが(ゴドラ星人は、2006年時点のラインナップでは絶版状態)ここは考え方を変えてみた。

どのみち、バンダイのソフビはポーズが硬く、演出もしにくい。

ならば、その右手の左手(ややこしい表現だな)を、右手っぽく改造して、同時に腕の形に表情を、つけてしまえばいいのではないか?と。

仕方ないので、モデラー時代より封印していたエポパテ盛りを開始。腕にちょこっと角度をつけて、モールドを施した。

塗装は結果的にくるみ塗装。

白はキャラクターホワイト、赤はキャラクターレッド。黒はつや消し黒で、両腕はメタルブラックで塗装した。 目と口(?)は一回シルバーで塗装して、それぞれクリアイエローとクリアグリーンで塗った。あとは各所に墨入れして完成。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事