スパルタンなシルエットと、その後のガンダム変形系の基本となる「飛行形態になることで、推進バーニアが後方に向けて集合する」ロジックが、分かりやすく画で説得力を上げている。

違った角度からのロケットブースター

そして、飛行形態のギャプランの背部に、このロケットブースターを接続させることが可能なのである。

飛行形態ギャプランに、ロケットブースターを接続した状態

ロケットブースターを接続することで、長距離、高速化した機動力を発揮することが出来る。シルエットも、スムースに変形したギャプランの飛行形態に繋がり、最初から計算されていたようなラインになる。
また、今回のキットではオプションのオプションとして、ロケットブースター接続時の展示用の、サブスタンドまで付いてくる配慮が行き届いている。

再現画像より。ギャプランに体当たりをかける、ゼータガンダム!

キットの総評価としては、ギャプラン好き、『Zガンダム』ファン、であれば即買いの良キットである。
むしろここ10年のガンプラしか知らずに、キットの基準値を2012年辺り以降を基点にしている人からは、古さを理由にいろいろ文句を付けられるだろうが、ギャプランレベルの知名度のメカが、ここまで痒いところに手が届く仕様でキット化されることが僥倖でもあり、「こういうの(キットが、という意味ではなく商品化の流れが、という意味で)」がHGUCのよいところである。

ダイナミックな迫力が再現された佳作キットである

塗装に関しても、色分けはかなり進んできたタイミングだが、さすがにアニメの色分けの全てがパーツ分けで再現されているわけではない。
なので今回も筆者が必要部分を追加塗装しなければいけないのだが……。
私的な話だが、今回このキットを作成した時は、スケジュールがタイトでじっくりリペイント等を施している暇がなく、素組でもキットのテイストやクオリティは伝わるだろうと踏んで、追加塗装は肩アーマーインテークと、肘前腕のモンザレッド部分だけに終わった。
本当であれば赤成型のバーニア類などを、外側を改めてファントムグレー辺りで塗れば、もっとアニメの彩色そのままに仕上がるだろう。
腕に覚えがある人であれば、ぜひ挑戦してみてもらいたい。それだけのポテンシャルは持っている素材のキットである。

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