南方・秘境のヌシビトと銀色の調停者
金城哲夫・上原正三
円谷一
高野宏一
「火山噴火のため無人島になっていた多々良島に、二年半ぶりに定点観測所を再会することになり、四人の先発隊が島に向かうことになった。……それから一週間が過ぎた。だが先発隊からはなんの連絡もなかった。……さらに三日が過ぎた。先発隊からはやはりなんの連絡もなかった。四人のことを心配した気象庁では、島に何らかの事故が起こったものとみて、ついに科学特捜隊に四人の所員の救出を要請した」
「しぇえーっ!」
「くそう! 犯人はこいつだったのか!」
「われわれの任務は、四人の測候所所員を救出することだ。怪獣退治はその後でいい!」
「誰もいないようですね……」
「この島には、ジャングルや天然の洞穴がいっぱいある。そこに逃げ込んでいれば助かってるかもしれない」
「あっ! キャップ! あれを!」
「さっき見たのとは違う奴ですよ」
「どうやら怪獣は一匹や二匹じゃないらしい」
「まるで怪獣動物園ですね……」
「そんな呑気なことを言っている場合じゃないぞ」
「どうします?」
「やっちまおう。やらなければ前進できん。ハヤタ、ナパーム手りゅう弾だ」
「ハヤター! ハヤタぁあっ!」