ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、メカ単位での紹介をする大好評連載。

宇宙空間を切り裂くように、メガバズーカランチャーの巨大ビームが発射される!

私、市川大河が、書評サイトシミルボンで連載している、 『機動戦士ガンダムを読む!』での、 再現画像で使用しているガンプラを、 古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。
今回紹介するのは、シャアことクアトロが『Zガンダム』で乗り込んだ百式の、初代のHGUCとメガバズーカランチャーがセットになったキットの紹介です。

百式+メガバズーカランチャー 1/144 HGUC 048 2004年7月 1800円(機動戦士Zガンダム)

今回のセットはメガバズーカランチャーが主役なので、それを引き立たせるボックスアート!

今回紹介するのは、HGUCの百式と、『機動戦士Zガンダム』劇中で百式が何度か使用していたメガバズーカランチャーを、セットにしたキットである。
もっとも、このキットで新規に作られたのはメガバズーカランチャーのみであって、百式の方はHGUCシリーズ立ち上げ直後の、1999年10月に、No.05で発売された百式の流用である。

まず紹介するのは、今や20年近く前のキットになった、初期HGUC版百式である

もっとも、元々の単体の百式のHGUCは金メッキ仕様であったため、塗装や接着には向かず、今回の黄茶系色の方がアニメイメージに近いと思う人もいるだろう。
せっかく一般販売で金メッキ仕様というバリューを持った初代HGUC百式だったが、まだこの初動時期は、合わせ目がガッツリ目立つところに出てしまうことは避けられず、モデラーならば誰でも分かると思うが、合わせ目消しや塗装をしようと思うとメッキ仕様は邪魔にしかならない。
「それでも」スナップフィット、塗装要らずを売りにしているバンダイからすれば、百式の金メッキ仕様は、説明書通りに組み上げるだけで、作品世界の中にあった「金色のモビル・スーツ」を手にできるというバリューを叶えた自負があったとは言えるだろう。

完成したHGUC 048 百式の正面

だからこそ、バンダイは事実上同じ商品の別バージョンで、メッキ処理をしない本キットをメガバズーカランチャーとセットで販売したわけで、塗装派、合わせ目消し派は素直にこっちを買えば、キッチンハイターでメッキを落とす手間が省けて接着や塗装が出来るというわけである。
筆者の『ガンダムを読む!』での『Zガンダム』再現画像での百式は、後にリメイクされたREVIVE版を使用するが、逆をいえばメガバズーカランチャーが活躍する時は、今回紹介するこちらの方の百式を使用しているので、このバージョンの百式もしっかり紹介しておこうとなったわけである。

初期HGUC版百式のサイドビューとバックビュー

元となったHGUC 005 百式は、そのナンバーが示す通り、まだHGUC立ち上げ直後の商品化であり、今の目で見た時には、合わせ目やパーツ分割、可動領域などで辛い点数を出さざるを得ない。しかし、逆を言えば『Zガンダム』放映当時のキットから15年で、蓄積されてきた技術や設計が詰め込まれた佳作キットであることも事実だ。
実際、筆者の再現画像でも、基本的に百式はHGUC REVIVE版を使用したが、それはゼータガンダムの採用基準と一緒で、百式はメカ的には副主人公格なので、様々なポージングを要求する関係上最新版を使っただけであり、「元々のアニメ設定に近いプロポーションで造形されているか」だけで選ぶのであれば、実は今回紹介しているバージョンの百式が、歴代1/144 百式の中ではトップに位置する。

放映当時の旧キット(左)と、今回のHGUC版(右)

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