・ウルトラ検証の中で、ずっと「ゼットン星人は単眼」と思われていたが、今回の検証で、元々の右目も、元々後頭部にあった「三つめの目」も、存在が確認された。これら三つの目を、全て位置をずらして再造形するぐらいなら、もっと「ケムール人に見えない工夫」を凝らす手段は、いくらでもあったはずである。また、三つの目のうち、どれか一つだけを別の位置に付け替えれば、他の目との距離や位置関係のバランスが崩れ、有名な「単眼に見える写真」のような角度の画像は、成立しなくなる。
・有名なゼットン星人のアップの写真や、今回紹介した、右目が確認できた「消えゆくゼットン星人」の写真では、頭部上の触角が、頭部の右斜め前方へ向かって垂れ下がっている。この触角は、本来ケムール人時に、真正面の顔の方へ向かって垂れ下がるように造形された物であり、そのケムール人の頭部を、ほぼ無改造の状態で使用したことが分かった以上(上記で立証済み)その触角が、右斜め前方へと垂れ下がっているということは、普通に考えて「頭部を右斜め前方へ向かって、捻って付けただけ」と解釈するのが自然。
・今回紹介した「消えゆくゼットン星人」の写真では、それまでとは逆に、左肩を退き、右肩側を画面に向けるような角度で、苦しんでいる姿で消えていくが、そのタイミングの写真では、明確に「ケムール人の正面顔」が、画面に向かって真正面に移りこんでいる(ケムール人の、顔面中央を、十字に走るラインが、カメラに向かって正面に向けられている)。そこで、元々の両目が、正面顔に対して、元々の位置で確認できるということは、「ゼットン星人に流用するにあたって、ケムール人の頭部は、造形的には何も弄られていない(ボディとの接合部分を除く)」という結論が、導き出される。
【結論】ゼットン星人頭部は、ケムール人の頭部を無改造のまま、等身大ケロニアのボディとくっ付けて、色を塗り直しただけ。頭部をくっ付ける際に「ちょっと右側に捻れてしまった」だけ。本当に、ただそれだけのこと。
っていうか、よく見ると『禁じられた言葉』での、二代目ケムールの時点で、頭部が少し右を向いた状態で被られている。元々の着ぐるみが、古谷敏さんにフィットして作られていた為、他の人が被る時は、斜めにしないと被れないとかだったのかもしれない。
かつてブログ版『光の国から愛をこめて』時代。
ゼットン星人と同じく『さらばウルトラマン』に登場するゾフィの、鶏冠が黒だと検証して発表したら、その道の大家さん達から、散々詐欺師呼ばわりされたもんですが。
ゾフィの鶏冠の黒といい、ゼットン星人の頭部の検証といい、DVDと根気と、染みついたオタク知識に踊らされない眼力があれば、こんな謎は、こうして二日で解けてしまう。
同じくWikiで誤記が続いている『さらばウルトラマン』の防衛軍戦闘機にしても、『ウルトラセブン』の地球防衛軍一般戦闘機・ウルトラガードにしても、半世紀もウルトラ研究家達は、定説ばっかりを疑いもせず、何をしてたんですか?という話になる。
あんたら宗教ですか? 事実を事実として受け入れてこそ、探求心やオタクじゃないんですか?と。
そんなことも、大事な検証なのが考古学的なのです。