合体完成したサンバルカンロボ

さて、枕はここまでにして、スーパーミニプラ版サンバルカンロボの話題に移ろう。
この商品は、ガンプラ等の技術の蓄積で得た技術や最先端の設計システムで、過去のどの商品よりも、劇中の撮影用ミニチュアどおりのディテール、シルエット、ギミックを備えた、合体前のコスモバルカン(ここでは決して「コズモ」とは呼ばない)とブルバルカンのキットが完成するパーツが揃っており、説明書通りに組んでシールを貼れば、誰もがハイエンドな完成品を手に入れられるという仕様の商品。

正面から見た姿はカッチリとした手堅い出来

しかも、完成したコスモとブルは、TVの劇中の手順通りに合体し、サンバルカンロボになるだけではなく、そこで完成したサンバルカンロボは、プロポーションこそ着ぐるみどおりとは言えないものの、可動に関しては、バンダイのギミック技術の蓄積で、現代のガンプラ並みにはしっかり可動もするという完成度を誇る。

サンバルカンロボのサイドビュー
サンバルカンロボのリアビュー

今回は、画像を多めに用意したので、前後編に分けて長文で解説していこう。

まずは、改めてプロポーションについて言及するのであれば、映像作品内で一番近いのは、合体シーンでサンバルカンロボが完成した直後、ゆっくり大地に降りて来る時のロボのミニチュアに近いと言えるのではないか。

繊細な塗装を要する頭部は、塗装済みパーツ状態で混入されている

そして、ロボになる前、コスモとブルの状態で言えるのは、シールを伴えば、ほぼ劇中の色分けが八割は再現できているというのは驚きである(あえて「足りない色分け」に言及するのであれば、コスモの垂直尾翼のシルバー部分と、ロボの顔の脇の、耳の位置にある四色の色分け部分ぐらいであろうか)。
特に、顔などは細部までかなりパーツ状態で塗装が施されているが、ロボとしてのボディの前面には、ほぼシール補完すら要らず、色分けがほぼ完成している。

合体前の、コスモバルカン(左)と、ブルバルカン(右)

色分けの補完のシールも、実は事前に不安を抱いていた。
いずれこの連載枠で取り上げるが、発売年は前後するが、同じスーパーミニプラの『戦闘メカザブングル』シリーズを作った時に痛感させられたのが「ホイルシールがパーツからすぐ剥がれる」という弱点であった。
ザブングルとウォーカーギャリアの時は、ざっくりシールを(一部は使ったが)諦め、むしろ正当にMrカラーで塗装して完成させたが、今回はとある理由で塗装は一切していない(理由はすぐに後述する)。
しかし、さすがに時代の進歩か、ユーザーの意見が正しくフィードバックされたからか、今回使ったシールは、塗装面は質感が硬質だが、シール自体は紙製なので、パーツへの定着はばっちり。むしろ逆に、シールがズレて貼れてしまうと、貼り直そうとしても無理というチャンスは一度仕様。

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