――声優さんの世界って面白くて。洋画の吹き替えを多くやる声優さんと、アニメをメインにやっている声優さんって、なんでか分かれて、両方ともどちらも第一線でやってらしゃる声優さんって、あまり多くはないんですよね。山城さんの、今の率直なビジョン、願い、希望としては、吹き替え、アニメ、どちらがやりたいですか。

山城 純粋に……うーん、純粋に……。結構どっちも同じですけどぉ……。私はマーベル作品がすごく大好きなので、マーベルの新ヒーローだったりとかができるといいなーっていうところが6割で、あと4割は、私、アイドルとかそういうところも、もうすごく大好きなので、ステージ系のイベントとかが多いような、まあキャラクター性と言いますか、あとユニットとかにも結構興味があって、そういうところも4割は出来たらいいなっていうところがあります!

――たとえば今、マーベルの新ヒーローの声を当てたいという話にも現代だなっていうのが垣間見えるんだけれども、ジェンダーとかの問題で、最近はマーベルヒーローでも、今までは男性だったキャラが、女性ヒーローになったりとか、既存の男性ヒーローが女性化しちゃったりとか、そういう感じで増えてきていますよね。世界を守るのは男のヒーローだけじゃないっていうところに今は傾いてますね。

山城 そうなんですよ。キャプテンマーベルっていう女性のヒーローが、今のアベンジャーズの中だと、一番の実力者だ、強いぞ!という描かれ方をしてます。今までは男性ヒーローが多い中、今度は女性ヒーローが一番強いというのは、驚くところでもありましたし、本当に「変わっていくんだなぁ」っていうところが、ワクワクしてますね、今。

――実際日本の作品なんですけれども、40年前の戦隊ものの『バトルフィーバーJ』(1979年)という作品で、元はキャプテンアメリカだったキャラが、ミス・アメリカってヒロインになった、なんて逸話もありますからね。

山城 すごい! そうだったんですね。

――だから山城さん話題も遡るんですけど(笑) 山城さんが、声優になる道を歩み出すきっかけとして、声優というのを意識し出したのは、何歳ぐらいで、どんなきっかけだったんですか?

山城 そうですね。意識し始めたの割と遅めで、高校1年生の初めくらいですかねぇ……。それまではもうアニメのキャラクター自身を、声優っていう概念っていうよりも、キャラクターそのものとして見ていたので……。そうです、吹き替えも同じ感じで見てたので、なんか声優っていうところ、私の頭にはなかったです、それまでは。意識し始めたきっかけとしては、お友達が声優さんをすごく大好きで、その方はあの梶裕貴さんが大好きだったんですけど。(名前を知らなかったので)「誰?」って聞いた時に、まあ『進撃の巨人』(2013年)のエレンとか、『七つの大罪』(2014年)のメリオダス(の声の人)だよっていうところを聞かされて、「そうなんだ!」って「観てるわ、それ!」ってなって、そこで初めて声優って仕事に興味を持ったんです。まぁ今もそうではあるんですけど、私当時から、結構『ラブライブ!』(2013年)が大好きだったんですよ。それも「ラブライブキャラクターとして」じゃなくて、中の人への興味ですね。どんな人がやってるんだろうっていうところから注目し始めて、「あ、こういう人たちがいるんだ、へぇ」って流れでライブに興味を抱いて。でも、ちょっとさすがにチケットが取れなかったんでライブビューイングっていうことで、(自分は)沖縄にいるけど、ライブで実際に楽しめる生中継を見て、「あ、これが声優さんか」って「こういうこともしてるんだ。本当にキャラそのものがそこにいる!」っていうような認識で楽しませてもらったんです。そこで結構、私の中で「声優」っていう夢が芽生え始めたという感じですかね。

「 REALITY 」山城リアンさんのアバター

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