ブルトン

異次元怪獣の異名をとる怪獣ブルトンは、これを撮影した2000年代中盤時期までは、バンダイをはじめとする、マルサンブルマァクなどといった、歴代のマスプロメーカーからは、一度もソフビ化されていないため、今回はベアモデルが発売していた、オール怪獣コレクションソフビのブルトンを撮影に使用した。(2013年から始まった、ダウンサイズの新ウルトラ怪獣シリーズでは、2022年に「ウルトラ怪獣シリーズ 130 四次元怪獣ブルトン」としてラインナップされている)

筆者が『光の国から愛をこめて』のアイテム解説で、何度も酷評してきてしまったベアモデルソフビであるが、誤解しないでいただきたいのは、それは決してベアモデル商品自体を、貶めるつもりで書いているわけではないということである。

あくまで、ベアモデルの商品コンセプトや方向性と、筆者の(個人的好みからきている)再現特撮における、アイテム選択基準の方向性とが違っているからであり、別に自分の主観だけを根拠に、ベアモデルのソフビシリーズを否定しているわけではない。

ただ、このソフビ業界にも面白い仁義や住み分けがあるようで、例えばベアモデルが発売したソフビのキャラは、怪獣郷ではあまり立体化されない、などといったケースも多く、選択肢の少なさから、演出方針に合わないと分かっていながらも、ベアモデルの製品を選択せざるを得ない場合が多いため、どうしても、このインターミッションのアイテム解説では、愚痴が多くなってしまうのである。

もしも、ベアモデルファンの読者の方がいたら、申し訳ないとはいつも思っております。

さて、そんな風に酷評してきたベアモデルソフビではあるが、こと、ブルトンのような非人間型のオブジェ怪獣となると、特にディフォルメが利かせられるわけでもないらしく、ワイアール星人やガヴァドンなどと比べると、比較的、写実的な造形に落ち着いていたりする。

テトラポットと心臓を、ハイブリッドしたような独特の形状も、戯画化されることなく、そつなく作り上げられており、ボリューム、サイズも、ウルトラアクションヒーローのウルトラマンや、ウルトラバトルゾーンの科特隊基地と、絶妙にマッチしている。

塗装に関しても、実物ほどのコントラストはくっきり表現されてないが、ブルトンを象徴するブルーとレッドの配色は、しっかり再現されている。

付属していた「おまけのアンテナパーツ」はあくまでオマケであり、ソフビ製で太くてディティールも甘かったため、撮影には使用しなかった。

しかし本体自体は、それなりの大きさのブルトンの立体物としては、リアル志向の人にも、ある程度は満足できるアイテムなのではないだろうか。

今回は真鍮線によるアンテナを追加しただけで、後は無改造・無塗装で、撮影に使用している。

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