まずプロポーションは、何度も書いているとおり、70年代の石森章太郎漫画の昭和感独特の末端肥大をうまく再現している。それでいて、タンポ印刷となる瞳などの塗装は完璧で、週刊少年サンデー時代辺りのジョーを思わせる繊細な表情がプリントされている。
仮に、ここから先このジョーを「平成版」もしくは「紺野版」と呼ぶとして、極めて原作に近く、しかしパラレルな要素はいくつも入っていて興味深い。
これはアニメ評論の時に書くべきだが、紺野氏のキャラクターデザインは完璧ながら、逆に「少年サンデー編時期」に準じた完璧すぎて、この絵柄のままヨミ編以前を演じさせると、むしろ違和感を抱かせてしまうほどにピンポイントな時代へのフォーカス再現デザインだったのだ。

異論は様々だろうが、むしろこのフィギュアが「紺野版」として、オンリーワンの「平成版」として完璧すぎたからこそ、今回の連載での「遊び」も思いつくのであった。

次は可動。

肩は個体差があるかもしれないが、水平以上に上げることが可能。肘は、ABSパーツによって二重関節可動になっており、ほぼ完ぺきに折りたためる。手首は、ここもボールジョイントだが可動は回転のみ。

上腕は、PVCパーツのボールジョイントによって回転可能(BJなのは可動のためではなく、組み立て後の保持のためと思われる)。

ボディはシンプルに回転可動のみ。

首は、胴体部で前後にスウィング、頭部内のボールジョイントで回転可能。マフラーは、009を象徴するアイテムでもあるが、様々なポージングを可能にするために首回りで回転、結び目基部が回転と、さらに別に伸びるマフラーに上下可動の軸を与えてるので、併せることでかなりフレキシブルな表現が可能になっている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事