さて、ただユニフォームを紫色に塗るだけなら簡単(……じゃなかったんだけどね。後述)に思えるこの「お遊び」も、ちょいと、しばらくアンテナを張ってなかった009グッズ界隈を散策してみると、面白いグッズがいくつも見つかった。
多くは、前回までも語った「固定ポーズで原作準拠のフィギュア」なのだが、それらとは別に、探してみると見事に「使える」アイテムに遭遇した。

まずはこちら。

サイボーグ009×PansonWorks ミニフィギュアコレクション 2008年10月

ごらんのとおり、ディフォルメフィギュアなのだが、これはPansonWorksという、今流行っているデザインカンパニーの作風であり、そことコラボした2等身のフィギュアが、公式で売られていたのだ。
ここで、何が一番重要かというと、バンダイ内部では、事業部をまたいでよくあることなのだが「食玩の仮面ライダーバイクと、HGガシャポンのスケールが一致する」というような、ちょっとした宝探し的バリューを、バンダイは「異なる事業部の異なる商品」同士の間で、残してくれていることも多いということ。

今回、最初に悩んだのは「東映動画版007をどうするか」であった。
009のキャラクターで、一番東映動画版で変更されたのは、原作では最年長で道化的中年紳士だった007が、子ども向けまんが映画用に、少年キャラになったこと。
これは、『00ナンバーボックス』の007フィギュアを、どう手を加えようにもカスタム等出来るはずもなく、当初は東映動画版の9人揃えすら諦めていた。
そんな中で、ひょっこりネットオークションで目に留まったのがこの商品。
かなりシンプルに記号的アレンジをされているが、むしろ2等身でここまでシンプルにカスタマイズされると、これをこのまま「少年版007です」と言い切ってもいいような気がしてきた。そう思うとこのシンプルな表情も、どことなく生意気な子どもの顔にも見えてくる。ポーズは固いが、買ってみると頭部のスケールは00ナンバーボックスと同じなので、60年代的ディフォルメのイメージに沿っている。

そしてまた、驚愕しつつ、狂喜したのは、008、ピュンマの顔が、前回解説したように『超銀河伝説』版以前」の、古いバージョンのピュンマになっているのだ。
これが、先ほど述べた「バンダイの宝探しバリュー」なのかは分からないが、「2002年のリアルフィギュア」と「2008年のディフォルメマスコット」の間で、頭部のサイズが一致したことは確か。
こちらの方も、すぐさま入手して、既存の00ナンバーボックスフィギュアの008の頭部と差し替えてみると、見事なまでに「旧版008」の再現が可能になったのである。

ここまできてしまえば、さらにうろうろ、ここ20年間の009アイテムを巡り、残りのサイボーグ戦士達を、石森漫画版に近い紺野氏の造形から、東映動画版の木村氏版に「見立て」ることが出来るアイテムはないだろうかと、探してしまうのも好事家の業(笑)

そうしてみると、やはり違うシリーズ商品で「ディフォルメ2等身フィギュア」が何種類か商品が見つかった。その中の一つのシリーズに的を絞ってみた。

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