ソフビはスケールモデルではない

左から、ブルマァク、ブルマァク(レオ期)、キングザウルス、旧バンダイ、現バンダイ

確かに「大まかな商品サイズ」として、マルサンブルマァクの時代(それと、現代でレトロソフビと呼ばれる商品)は23㎝程度。ブルマァクでも『ウルトラマンレオ』(1974年)時期は20㎝程度、ポピーキングザウルスバンダイ旧ウルトラ怪獣シリーズの頃は16㎝~17㎝程度。現行バンダイウルトラ怪獣シリーズソフビが14㎝程度、という目安はある。
これを人間体型のウルトラヒーローや宇宙人でソフビを作ると、着ぐるみスケール換算は、ブルマァクは1/7、旧バンダイが1/10、現行バンダイが1/12というスケールが「仮に」成り立つ。
だが逆を言えば、マニア向けのスケールモデルではない怪獣ソフビ玩具の場合、統一されているのは「サイズ」であり「スケール」ではない。

左から、マルブル、旧バンダイ、現バンダイのスタンダードサイズウルトラセブンソフビ

これが、頭頂部までの身長が一定化している宇宙人タイプであれば、ウルトラヒーローともスケールは一致するし、ソフビシリーズごとに上記のスケールが算出できる。
例えば、ブルマァクのベル星人とウルトラセブンが絡んだオモ写を撮ろうとすれば、スケールは一致で問題はない。

ブルマァクスタンダードサイズソフビのセブンとベル星人の戦いのオモ写

旧バンダイでも、ウルトラセブンとメトロン星人は、ほぼ同じスケールでソフビ化されていた。

アクションフィギュアでも、ウルトラ超合金、アクションヒーロー、ULTRA-ACTは、旧バンダイサイズで同じスケールだった。

ウルトラセブンの3種の、同スケールのアクションフィギュア

なので、再現特撮でも、ソフビと同じサイズのアクションヒーローとメトロン星人のソフビで、そのまま再現が可能であった。

『ウルトラセブン』『狙われた街』再現特撮

逆に言えば、様々な非人間型の怪獣が一律で全長だけ統一されても、それらのスケールは適応されない。
むしろ、劇中や設定で巨大な怪獣ほど、ソフビ化された時には小スケールの出来上がりになってしまうのだ。
なので、一律で「旧バンダイソフビは1/10」とか、決まったスケール法則はないのだ。
もちろん、サイズが決まっていて、そうそう馬鹿みたいにデカい着ぐるみの怪獣が通常サイズで商品化されるケースが頻出するわけではないので、おおまかな「目安」はある。まず今回は、その「目安」を把握しようじゃないかというのが主旨である。

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