七月になりました。

情報解禁です。

今月、前作から四年ぶりに小説の新刊が出ます。

前作の続編『折口裕一郎教授の怪異譚 佐賀 福岡 水底の記憶』になります。

本作では前作のように推理ものではなく、純粋な退魔綺譚に仕上げています。『古事記』『日本書紀』等への知識も前作ほどには必要ありません。前作にはなかった退魔バトルやアクションシーンもあります。

「繁栄するこの国の今」を築いた陰に隠れた犠牲者達の声なき声を形にした寓話になります。

曰く「想えば本作も、構想自体は10年以上前からあった。日本のエネルギー産業と戦後復興を支え続けてきた炭鉱とその成り立ち。傍目からは光り輝いた「戦後日本の繁栄」。その前期戦前戦時中から日本を支え続けてきた「燃料・石炭」は、どのような犠牲の果てで掘り起こされたものであったのか。そして「それ」を得るための犠牲はどう生まれどうその声は消し去られたのか。そしてその「声」を現代を生きる日本人に突き付けることはできないか。ずっと僕はそれを考えていた。
それには、我々日本人の名の下に20世紀になってから、亜細亜でどれだけ尊大で傲慢な振る舞いをし続けてきたかへの検証と認識が不可欠であると考えた。
そして時は2025年、参院選で極右政党が大幅に議席を伸ばし、2026年の頭には極右政権が猛威を振るい始めた。日本社会は再び闇への道を歩み始めないだろうか。それは僕の一番の危惧になった。そして僕に与えられた「それに抗う力」とは、ペンの力、すなわち「Speculative Fictionの力(SF=寓話)」しかないのではないかと思うようになった。

そして本作は、前作の読者皆様からの反応への反省を含めた構成をとっているつもりである。曰く「クライマックスの盛り上がりが物足りない」「『古事記』『日本書紀』の読み取りばかりにウェイトを置きすぎる」などなど。あからさまな中傷やアンチ罵倒をノイズとすれば、他はどれもどれも頷けるご意見だったので、「ヒット作家」を目指している当方としては(笑)今回は前回よりも素直にエンタメに仕上げたつもりである。
結果「市川大賀らしさが薄れた」「よくある既存の退魔物ジャンルになり下がった」等の「新たな苦言」を頂く覚悟は承知しているが、現実の日本国家が招いた惨劇と問題を、より多くの人達に共有してもらうためにはあえてステレオタイプの箱を用いることも一つの手段だと判断、今回の上梓に至ったというわけである。」

7月中旬よりAmazonで発売開始予定。kindleも順次配信予定。続報をお待ちあれ!

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