ガンダムMk-Ⅱ+フライングアーマー 1/144 HGUC 053 2005年5月 2000円
さてさて。ガンダムMK-ⅡのHGUCについて、先に商品力が弱そうなティターンズ版を単独でリリースしておき、肝心のエゥーゴ版は、Gディフェンサーとセットでまず販売を開始するという戦略は、クレバーであり、ガンプラユーザーの虚を突いた奇策であった。
ではさて。エゥーゴ版の正規単独発売はいつになるのか。次の注目点はそこになったが、果たしてその後はぱったり音沙汰がなくなり、ひょっとするとMK-Ⅱのエゥーゴ版は、スーパーガンダム版のみでしか手に入らないのか?と、誰もが諦め割り切った2005年の頃合いで、突然「ガンダムMk-Ⅱ+フライングアーマー」という商品が2005年に発売された。
この商品、既存のHGUC 030版ガンダムMK-Ⅱのエゥーゴ版に、『Zガンダム』劇中で、大気圏突入時に使用していたフライングアーマーとをセットにした商品であるのだが、さすがのガンプラユーザーも、この展開には度肝を抜かれたと言って良かった。
ここでも確かに説得力としては、こうした機会を設けでもしない限り、1/144でのフライングアーマー自体の商品化の目途は立たなかったであろう。
フライングアーマーとは、『Zガンダム』第11話『大気圏突入』で使用された、モビル・スーツを大気圏突破させる、サーフボード兼グライダーのようなオプションであり、この形状が後にゼータガンダム開発において、変形した先でのウェイブ・ライダー形態への伏線になっている。
しかし、デザインとしては秀逸で、演出的にも重要な位置づけのサポートメカではあったが、Gディフェンサーのようにレギュラーメカでもないフライングアーマーは、Gディフェンサー以上に単品では商品力に乏しい。
「だから」そこにガンダムMK-Ⅱをセットにしてバリューをアップさせるのだというバンダイ側の目論見は納得はしてみせよう。
完成したフライングアーマーも、再現度は高く、そもそもギミックがあるメカではないのでパーツ分割と再現性が高ければそれで充分であり、色分けもシール等を使うことで補完されていて完成度は高い。
難点を言えば、ガンダムMK-Ⅱ事態は無改修のため、右手首が武器握り手しか付いていないので、フライングアーマーに乗せた時に少し座りが悪いということと、首があまり上を向けないために、フライングアーマー上では常に俯いている角度でしか頭部が位置しないということぐらいか。
しかし、これではますますHGUC 030 ガンダムMK-Ⅱのエゥーゴ版単独の発売は遠のいてしまった。