奇遇にも同じタイミングで、時事通信が内閣支持率調査を行い、菅政権の支持率が、国民の三割を下回ったという事実を公表しました。
時事通信が9~12日に実施した7月の世論調査で、菅内閣の支持率は前月比3.8ポイント減の29.3%で、不支持率は5.6ポイント増の49.8%となった。政権発足後、支持率が3割を切り「危険水域」とされる20%台に落ち込むのは初めて。逆に不支持率は最高となった。
支持率3割割れは「加計学園」問題で安倍政権が揺れていた2017年7月以来4年ぶり。
政府は今月8日、東京都に4回目の緊急事態宣言発令を決定し、酒類提供店に対する「圧力」問題も起きた。日常生活に制約が続く不満や五輪開催への懸念が支持率に影響したとみられる。菅内閣の従来の最低値は3度目の緊急事態宣言の期間延長、対象拡大が決まった5月の32.2%。
新型コロナウイルス感染拡大をめぐる政府対応は、「評価しない」が前月比4.0ポイント増の59.1%、「評価する」は同0.5ポイント減の22.7%。「どちらとも言えない・分からない」は18.2%だった。
菅義偉首相が感染対策の「切り札」と位置付けるワクチン接種の進捗(しんちょく)に関しては、「遅い」が71.5%と、「順調」の17.7%を大きく上回った。「どちらとも言えない・分からない」は10.8%。
内閣を支持する理由(複数回答)は、「他に適当な人がいない」が最多の12.1%。「首相を信頼する」7.8%、「首相の属する党を支持している」4.4%が続いた。支持しない理由(同)は「期待が持てない」27.7%、「リーダーシップがない」25.3%が双璧で、3番手は「政策が駄目」18.4%。
◇与党支持も減、立民上昇
政党支持率は自民党が前月比1.4ポイント減の21.4%、公明党が同1.2ポイント減の2.5%。これに対し、立憲民主党は1.6ポイント増えて4.5%となった。3月の4.8%に次ぐ数値。
以下、日本維新の会2.0%、共産党1.8%、国民民主党0.5%、れいわ新選組0.3%、社民党0.2%、嵐の党0.1%だった。「支持政党なし」は63.9%。
調査は全国の18歳以上の男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は62.9%。
時事通信2021年07月16日
この国は、五輪の閉会式で、三度目の「終戦記念日」を迎えるのかもしれません。
太平洋戦争終結、バブル崩壊、そして、新型コロナスプレッダーイベントの終了。
新型コロナウィルスが、2020年に突如世界を襲い、どれだけの素早さで地球全土の人類の脅威になってきたかは、私は去年上梓した『スマホ・SNS時代の多事争論 令和日本のゆくえ』で、警鐘を鳴らしました。
五輪強行派からは、五輪に対する、選手たちへの同情心を揺さぶる心理作戦もありました。一生を五輪に賭けた選手のチャンスを、潰すことは悪だとの論調でした。しかし、新型コロナウィルスの猛威と、五輪優先の緊急事態宣言の濫用は、商店や飲食店、企業を経営している無名無数の人達の「人生の夢」を、潰し続けてきたはずです。
そのことが、現状の菅政権内閣支持率に、現れたのではないでしょうか?
これは選挙結果と同じで、五輪が終わった後の世界のコロナ情勢の変化に対する責任は、五輪に賛成しても反対しても、日本人である限り負わされます。
これまで日本人は新型コロナウィルスに関しては、主に米国で(新型コロナウィルスを生み出したと思われている)中国人に間違えられる形で、差別や暴力を受けてきました。
それは愚かな冤罪と差別でしたが、五輪を開催してしまえば、現状ワクチンがなんとか重篤者の増加を抑えていた現状に対して、さらなる負荷をかけるA級戦犯に、文字通り日本はなってしまうのでしょう。
五輪開催を喜び称え、反対者を反日、サヨク呼ばわりする人達は、本当に日本を愛しているのでしょうか?
本当に愛国者と呼べるのでしょうか?
さて、今日の多事争論はそんなところです。