ガールズインユニフォームダークヒロインズ ヘドリアン女王(太陽戦隊サンバルカン) 2009年1月 630円

かわいらしさと威厳を兼ね備えたヘドリアン女王のフィギュア

さて、『太陽戦隊サンバルカン』からもう一つ、「ガールズインユニフォーム」から紹介するのは、機械帝国ブラックマグマの女幹部・ヘドリアン女王である。
このフィギュア化には、三つ驚かされた。
まず、歴代戦隊には、魅力的な美女敵幹部も多いので、「ダークヒロインズ」として、悪の組織の女幹部をフィギュア化するのはそれほど突飛な発想ではないが、そこで昭和枠から「サンバルカンのヘドリアン女王」が選ばれたというチョイスが、まず驚いた。
「昭和戦隊の人気女幹部悪役」で言えば、『科学戦隊ダイナマン』(1983年)のキメラ辺りがマニア人気が高かったので、それを抑えて6人の枠に入ったことがまず驚きであり、また「ヘドリアン女王をあえてチョイスしよう」というのであれば、ヘドリアン女王が、メインでトップだった『電子戦隊デンジマン』(1980年)バージョンの方がメジャーだし正統派なのに、続投リファインデザインのサンバルカンバージョンで出してきたことが、二重にびっくりであった。

稀代の名女優・曽我町子氏が演じたヘドリアン女王の、サンバルカン版の映像

それに加えれば、ヘドリアン女王を演じたのは曽我町子さんであるのは有名であるが、「東映子どもヒーロー物の幹部悪役俳優」としては、天本英世、安藤三男、潮健児等の諸氏と共に古参でありメジャーであったものの、死神博士や地獄大使がフィギュア化されることは多かったが、曽我町子氏の役のフィギュアが出されることは至って珍しく、一方で曽我氏は声優でもあり、当時すでに大御所でもあったのだが「大御所声優が顔出しで演じたキャラのフィギュア化」という意味でも、とてもレアで、本当に驚かされた。

萌えの作風の中でも、年長でありながら可愛さと尊厳を両立させた表情の造形が秀逸

「ダークヒロインズ」とは、もちろん悪の組織の女幹部からのチョイスであるのだが、たった一回で終わったこの企画のラインナップを見てみよう

ヘドリアン女王(太陽戦隊サンバルカン)

女王アハメス(電撃戦隊チェンジマン)

ゾンネット(激走戦隊カーレンジャー)

シボレナ(電磁戦隊メガレンジャー)

フラビージョ(忍風戦隊ハリケンジャー)

リジェ(爆竜戦隊アバレンジャー)

バンダイ公式ページより

昭和戦隊と平成戦隊で、巧くバランスをとった形になったが、ヘドリアン女王が、サンバルカンバージョンでフィギュア化されたことの意義は、実は上記しただけではない。
『超電子バイオマン』辺りからバンダイの商品で定番になっていったが、「敵組織のレギュラーミニソフビセット」が、サンバルカン時代はまだまだなく、もしあれば、ヘルサターン、アマゾンキラー、イナズマギンガー、戦闘員、そしてヘドリアン女王といったラインナップになったと思われるが、残念にもまだその商品枠は存在せず、古今東西のグッズを探訪しても(当時の消しゴムや、インディーズやガレージキット、第三メーカーのソフビを除いて)ブラックマグマのキャラのミニサイズ商品化は、このヘドリアン女王しかいないのも事実だったりする。

そんなガールズインユニフォームダークヒロインズのヘドリアン女王だが、やはり気高く美しい曽我さんの高貴な表情を再現しようと、デザイン画も造形も、それなりに頑張ってはいると評価はしたい。

というわけで、SUPER SHODOのサンバルカンと、ガールズインユニフォームの白バラの剣士とヘドリアン女王を、全部絡めた一発撮りジオラマがこちら。

クライマックス! サンバルカンと白バラの剣士VSヘドリアン女王!

「今はこれで精いっぱい」というしかないが、いずれ何かの形で、脇役が増えて充実していくことを祈り続けたい。
さて、変則的な連載で、4回に渡って連載してきた『太陽戦隊サンバルカン』関連グッズまつり」であるが、今回で一応連載は終了。

また、明日からは当サイトの通常営業をお楽しみください。

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