――この辺りから本題に入っていきたいと思うんですが。僕のサイトの『シネトーク』というコーナーは、これまでは、40年前のアニメや50年前のドラマ等で功績を遺した、映像界の偉人の方々に話を伺ってきたわけです。ですが、今回山城さんを知って、その配信の中で「私はアニメも好きですが、洋画の吹き替えをやりたいです」と言っていたのが凄く印象的で。正直、僕の周りでも若い声優さんって結構いるんですが、皆アニメしか興味がなかったり、アニメの声優をやることだけが目標だったりする。その中で「洋画の吹き替えをやりたい!」とアピールする山城さんが、とても新鮮だったし、とても映画好きからすると、嬉しい存在だったんです。だから、このコーナーで「過去の偉業ではなく、未来に偉業を遺す人」カテゴリの第一号として、ぜひにと(株)ガジェットリンクさんにお願いして、今回お話を伺う機会を頂いたわけです。まず訪ねたいのは、山城さんの中で、遡れる限り「映画の記憶」って、どこから始まっていますか

山城 おそらく、一番古いであろう記憶の映画ですと『バイオハザード』の1(2002年)ですかね。

『バイオハザード』(2002年)

――『バイオハザード』の主演はミラ・ジョヴォヴィッチですよね。日本では昔から、テレビで洋画とかが吹き替えで放映されると、習わしとして映画単位ではなく、俳優さん単位で声優さんって決まっていくんです。昔フランスの映画俳優さんで世界的に大スターだったアラン・ドロンという俳優さんがいて、日本でテレビ放映する時は必ず野沢那智さんが声を当てていました。そういうパターンでいうと、ミラ・ジョヴォヴィッチは、松本梨香さんや本田貴子さんが担当されていましたね。『バイオハザード』は僕も大好きで、サイトで映画評『原作ゲームファンを取り込んだ『バイオハザード』(2002年)』 も書いたほどなんですが、山城さんは、バイオハザードのどこに惹かれましたか?

山城 私は小さい頃から、かっこいい女性とかアクション映画が大好きだったんです。こうして話してて今いろいろ記憶が蘇ってきたんですけども、『バイオハザード』の魅力って、ゾンビももちろんありますけど、アクションにすっごく長けてるなーってところが、私の中であって。ホラーっていうよりもアクション映画を観ている気分で観れるなぁって考えますね。そのアクションも、足のさばき方だったりとかとがすごく大好きで、銃も人によってはやっぱり構え方だったり撃ち方だったり、女性と男性でも変わるなーっていうところがあってとか、そういうところも面白いなって思うのがひとつありました。

――映画ライター的に、そこを補完すると『バイオハザード』って子どもがやるゲーム原作の映画だったんで、アメリカだとレーティングの問題で、残酷描写が映像に出来ないんですよ、ゾンビが人を食うとか、体が引きちぎられるとか。直接的描写はなかったでしょう?

山城 そうでしたね。

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