蘇えったバルジオンのシーンの再現

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、メカ単位での紹介をする大好評連載。
とか言いながら、ガンプラ以外も紹介してきたのは、MiddleEdge時代から変わらず、最近では「もはや富野作品でも、アニメメカですらない」グッズまで紹介し始めた迷走コーナー!

前回は「『ガンプラり歩き旅』バイオマン編・7 SUPER SHODOシリーズ シルバ ガールズ・イン・ユニフォーム ファラキャット」

今回は8回の連載で、東映戦隊シリーズ初期の名作『超電子バイオマン』(1984年)の、最新玩具や当時品玩具を紹介してまいります!

さてさて、短期集中連載の最終回の今日は、シリーズ後半でバイオロボ最大の敵として立ちはだかった、バイオハンター・シルバの愛機。反バイオロボとでもいうべき、巨大ロボ・バルジオンのスーパーミニプラ版の紹介になります。

劇中のバルジオン

スーパーミニプラ バルジオン【プレミアムバンダイ限定】 2021年4月 5500円

スーパーミニプラ版バルジオン パッケージ

以前、こちらの記事「市川大河仕事歴 出演仕事編Part2 『東映ビデオフェスティバル』」でも書いたが、実は筆者はバイオマン放映終了直後時期に、東映ビデオの公式イベントで、このバルジオンの撮影用着ぐるみに実際に入ってアトラクションショーのラスボスを演じており、しかも、敬愛する出渕裕氏デザインというのもあって、バルジオンは本当に思い入れが深いバイプレイヤーロボットとして記憶に残っていた。

そんなバルジオンが、40年近い時を経て、スーパーミニプラで商品化されると聞いていろいろ驚いた。
まずは、いくらプレバン限定品とはいえ、バンダイが戦隊物の敵ロボの商品化に手を付けたこと。そしてなにより、これは本当に私的で希少な体験になると思うのだが、自分が着こんだ撮影用着ぐるみのロボットが、ほかならぬバンダイから正規に商品化される体験などした人は、今や数百万人いるオタクでも、数人程度しか経験していない快挙であることだろうことに驚いた。

当然、実際にスーツを着込んだ時には、まさかそれが、しかも40年後に超絶ハイエンドなプラモデルになるなんて想像もしなかったからこそ、着ぐるみの細部なぞ覚えていない。けれども、今回映像資料や子ども向けテレビ雑誌グラビア等の写真を見るにつけ、あぁそうだ。確かにこうだったと、改めて当時の記憶がよみがえってくる。そしてそんな目でスーパーミニプラ版バルジオンを見直せば、確かにそこには、僕の40年近く前の青春のバカバカしくも楽しい思い出があったことが、ソリッドな完成品の隙間に蘇えってくる。
今回は、そんな感傷を胸に秘めながら、レビューを進めていきたい。

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