「君たちの気持ちはよくわかる。しかし、悲しんでいる場合ではない! ダンがやられるほどの相手だ。敵は次にどんな手段を使うかもしれない。これ以上犠牲者を出しては、ダンの死を無駄にしたことになる。我々ウルトラ警備隊の手で必ず敵を倒すんだ! いいか! これはダンの弔い合戦だ!」

「隊長、群馬県警から連絡が入りました。岩見山の三合目付近にある洞窟に、大至急向かってください」

「隊長、解りましたよ、これはカメラです。しかも命を吸い取るカメラです。肉体は確かに死んでいます。しかし生命体はフィルムに定着されて、生きているんです。ダンをはじめ、被害者たちの生命が肉体を離れて、みんなフィルムの中、つまり二次元空間で生きているんです。しかし……どうやってこのフィルムの中の生命体を、元の肉体に戻すかです。これは……非常に困難なことです……」

「アマギ隊員、ダンを助けてくれ! 助けてくれ! 頼む!」

「……うん」

「待ってくれ! 撃たないでくれ! 我々ワイルド星人は、地球を侵略しない! ただ少しばかり、人類の若い生命が欲しいだけだ! 我々の民族は皆老衰し、滅び去ろうとしている! どうしても若い命が欲しいのだ!」

「そんな勝手な!」

「……わかっている。だが地球人に話しても、我々の気持ちは解ってはもらえないだろう」

「だから人間の命を奪ったというのか!」

「解ってくれ! 我々には若い、新鮮な生命が必要なのだ!」

「ナァァッス! ナァアアッッス!」

「よし! ウルトラホークで攻撃だ!」

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