「過度なジェンダー平等による表現の自由への圧力には全力で闘います!」この宣言は「表現の自由の戦士の王様が、憲法改悪の与党から立候補する」矛盾に疑問を抱いていた多くの一般市民やオタク相手に炎上しました。人によっては「ではこの、赤松候補と自民党は、過度な差別がある状態を是とするのか」という解釈も当然のように生まれてくるのです。

そこを危機察知したからか、すぐさま赤松候補は訂正を入れました。

「『論』という一文字だけが抜けていた」というオチです。
しかしそれは、まるでそれまでの多くの自民党の政治家が、失言の果てに「誤解を招く表現だった」と言ったことへ忠実なパロディのようにしか見えず、ネットでも「論をつけたらなおさら、自分の気に食わない他人の表現を、漫画を描く自由の敵だと言ってるだけでは」「「論」に過度とか適切とかの基準を設けようとしてるの全然表現の自由じゃなくない……」「過度な表現の自由戦士活動とは戦わないの? あっちの方は、女性差別活動なんで、余程ヤバいと思うんだけど。それは放置するの?」と、炎上はさらに加速したのです。

選挙というのは、個人が個人で戦い、個人で勝利する物ではないのが現状日本の常識です。公明党から出馬するなら公明党の、自民党から出馬するな自民党の、党利党略、党議拘束に沿った政策と持論を「持たされ」ます。
赤松氏の今回の失言は、いくら「ジェンダー平等」に論をつけようとも、これはもう、安倍晋三元首相が述べた「過激なジェンダーフリー」へと寄り添った自民党理論ですから、いくら赤松氏一人で表現の自由を唱え続けていても、そこで赤松氏が当選すれば自民党が議席を一つ増やした分、憲法改正に有利に傾くのですから、その結果、赤松氏の当選は、表現の自由の規制や制約に繋がるのです。

同じ事は赤松氏には他にも言えます。今、もうすぐ施工される個人事業主に対する新型の消費税制度、インボイスに対して、フリーランスの作家やライター、漫画家やwebデザイナー諸氏は戦々恐々たる想いにいるわけですが、本来ならその、インボイス制度の影響を最も迫害される立場で受け止める「漫画家」という職にあるはずの赤松氏からは、選挙運動中インボイス制度については懸命に「現状のインボイス制度には反対です」等が強調されていますが、しかし、実は赤松氏が今回出馬するつい数か月前までは、赤松氏はTwitterでこんな消極的なことを述べていたのです。

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