深夜の山岳地帯での、岩石型宇宙生物との超能力合戦。
本話は適当と思われるアンノンの立体物が最後まで見つからなかったので、HGガシャポンのアンノンを使用して演出を行った。
本話は13話と同じように、セブンとの戦いでは切り返しのカット割が多く、また、合成がしやすい夜間シーンということもあったため、著しくサイズが違うHGガシャポンでの演出に、踏み切った次第である。
まずは地獄山で散策するダンの背後に、アンノンの目だけが輝くカット。
続く、ヒロシの部屋の壁に光る目と共に、ここでの目は、ブルマァクソフビのシーモンスの目を撮影した画像に、フォトショップ処理を施した「アンノンの目」を、背景に合成した。
グリーンの瞳と光彩は、フォトショで描画している。
ホーク1号の攻撃とアンノンのシーンは、それぞれを夜間照明で撮影。
ホークの曳光弾攻撃、アンノンの目、そこから発射される光線など、様々な効果はフォトショップで描画合成。
セブンの登場から対決までは、直接セブンとアンノンが格闘する3カットを除き、それぞれ別撮りで撮影したカットを、コンティニュで一つの流れにしている。
アンノンの曳光弾攻撃、セブンの目とビームランプ、エメリウム光線、アンノンのボディに光線が弾かれた時の火花や、互いが放つ光線などはフォトショ。
セブンのストップ光線は、テキストで「0」を並べて書いていったレイヤーを、発光処理して表現した。
今回の演出ではセブンは、光線を放つ時だけウルトラ超合金を使用している。
アンノン
本来は「光る目」だけの存在である生命体の、実体でもあるアンノンは、バンダイから販売されていたガシャポンの「HGウルトラマン 43ウルトラマンネクサス 対決!ダークメフィスト編」こちらのアンノンを使用した。
アイロス星人同様に、そもそもダイナミックに可動するタイプのキャラではなく、また、おそらく唯一のスタンダードサイズソフビであるベアモデル製ソフビが、そのディフォルメが少し漫画的過ぎると思ったので、今回もHGガシャポンをメインアイテムとして使うことにした。
HGガシャポンは、これまでのインターミッションで解説してきたとおり、安価でミニサイズのガシャポンフィギュアとしては、異例とも思える進化を辿り、ハイクオリティなアイテムとして確立されたシリーズ。
2000年代中盤以降、シリーズはHG.C.O.R.Eと更なる進化を遂げて、クリアパーツなどを積極的に使うようになっていったが、今回使用したアンノンは、旧HGのシリーズ後半でリリースされたアイテムである。
アンノンは、そもそも成田亨氏によってデザインされた段階で、アートオブジェのような姿をしており(それはおそらく成田氏が、『ウルトラマン』(1966年)『恐怖の宇宙線』でデザインした、ガヴァドンAのデザインの発展形だと思われる)置物のようなそのルックスは、決して怪獣としての派手さに満ちてはいないものの、テクスチュアの鉱物らしさも手伝って、非常に立体映えする生物に仕上がっている。
HGガシャポンは、そういったアンノンらしさも再現することが出来た良アイテムであり、腹ばいのポーズと、口こそ開きっぱなしの造形ではあるが、多分それは、インターミッションで何度か述べているとおり、食玩「ウルトラ怪獣名鑑」の「闇に光る目」との差別化を目的としたからであろう。
(食玩の「闇に光る目」は、口は閉じた状態で、後足でセブンに捕まり立ちをしている)
今回は、このハイクオリティなミニフィギュアを、無塗装・無改造で演出に使用している。