ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、メカ単位での紹介をする大好評連載。
新展開では『機動戦士Zガンダム』(1985年)『機動戦士ガンダムZZ』(1986年)『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(1988年)まで、旧キットから最新のHGUCまで、商品の発売順に、再現画像と共に網羅紹介していこうという趣向になっております!
【写真01】
私、市川大賀が、本サイトで連載している、 『シン・機動戦士ガンダム論』での、 再現画像で使用しているガンプラを、 古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。
今回紹介するのは、『Zガンダム』後半で登場したハマーン・カーンが、大挙して連れてきたアクシズの量産型モビル・スーツ、ガザCのHGUC版です。
ガザC 1/144 HGUC 063 2006年4月 1500円(機動戦士Zガンダム)
今回紹介するHGUC ガザCは、「『Zガンダム』劇場版公開記念続々HGUC化シリーズ」の最終商品である。
このキットから後の、HGUCにおける『Zガンダム』のガンプラは、2011年のNo.131 ジムⅡまで5年間あいてしまう。
その後は『機動戦士ガンダムUC』等との関係もあって、ネモやメッサーラ、ガルバルディβやバイアランなどがまたラインナップを賑わすのであるが、この連載のガンプラ巡りも、しばらくは『Zガンダム』編とはお別れになる。
さて、まずはガザCという機体の解説から。
まぁアニメ用の細かい設定は、後付けの物とか劇場版時に追加された物とかいろいろあるので、メタ的なところを先に解説すると、本機は『Zガンダム』終盤に、モデラー畑出身の小林誠氏によってデザインされた可変型モビル・スーツである。
小林氏は『Zガンダム』では他にジ・Oやバウンド・ドックなどのデザインを手掛けている。
このデザインがどの段階で「アクシズの量産型」とされたのかは定かではないが、『Zガンダム』期は、例えば百式が当初は可変型モビル・スーツとしてデザインされていたとか、デザイン時はアクシズのハマーン用にと、ゲルググと蝶を意識してデザイン画が描かれたディジェが、いつの間にやら「リック・ディアスの後継機」と設定され、カラバでアムロの乗る機体にされていたりと、デザイナーと現場とスポンサーの思惑が、カオスに絡み合い、交錯していた時期なので、この機体もどのあたりでアクシズ量産型を目指したのかは正直分からない。
ただ、後の資料によると、ガザCはアクシズの地球侵攻作戦用に、作業用の有人機器を、急造で戦闘用にカスタムして量産したという設定が今ではあって、その資料によると、カスタムがあまりに急だったため、ガザC自体の出撃は、1機につき3回が限度とも言われている。