前回「魁!オモ写塾・3 「ウルトラセブンアクションフィギュアの歴史・3」「近代3大メーカーのスーツ式セブンフィギュア」」
マーミット、オオツカ企画、メディコム。
90年代から2000年代にかけて、インディーズのシリーズを展開していたメーカーが、ことごとく「ウルトラヒーローの商品化」で、もっと具体的には「スケールダウンしたウェットスーツ生地の再現」で挫折した。
一歩早かったバンダイの「ウルトラの星計画」の頓挫と共に、ここで「変身サイボーグ1号の夢よもう一度」があえなく消え去ったのだ。
その後もバンプレスト製のゲーセンプライズ品「ウルトラアクションフィギュア ウルトラマンティガ&ウルトラマン 」が700円等で展開していたが、それもやはり前述の問題をクリアできていなかった。
しかし、我々は知っていた。いや、この連載を初回から読んでくださってる皆さんも知っているはず。
「ウルトラセブンのアクションフィギュア」には、もう一つのレジェンドがあったことを。
ウルトラ超合金 ウルトラセブン GD-59 バンダイ 2004年4月 4378円 18㎝
この商品を、まだ覚えている方は幸せである。ギリギリ筆者の再現特撮でも、セブンだけでなくウルトラ超合金自体が現役だ。
なぜこの商品が「ウルトラ」でありながら「超合金」と強調されているかというと、この時期既に、かつての黄金ブランド・超合金のハイエンド大人向けの冠「超合金魂」が軌道に乗っていて、マジンガーZを始めとして、勇者ライディーンやUFOロボグレンダイザー等、着実にラインナップを揃えている流れが出来つつあった。
そこに「ウルトラ」で「超合金」で、当然ウルトラなので、合体もロケットパンチもないが、その代わり、徹底したフルアクションポーズへの拘りとフロンティアスピリッツがあった。
「それ」はまさに、かつて1978年、超合金ブランドで発売されて、その後のヒーローフィギュアの雛形になった「超合金ウルトラセブン」が、やはり開発陣やバンダイ自身にとっても、忘れられない金字塔であったからに違いない(1989年に新金型で、超合金からウルトラマンとウルトラセブンが発売されたことはある)。