セブンの持つ戦争構造と、そこへの回避
金城哲夫
野長瀬三摩地
高野宏一
「木曾谷付近に、巨大な物体が落下したらしい。念のため一応調べておきたい。フルハシ、ダン、二人ですぐ飛んでくれ」
「これは、大気圏に突入したときの、摩擦熱によるものだ。船の形から見て、地球の物ではないな……」
「誰だ!」
「うふふふふ」
「ここにいては危ないよ。君には解らんだろうけど、これは宇宙人が乗ってきた宇宙船なんだよ」
「あ、しまった! ウルトラアイが盗まれた!」
「……敵は僕の正体を知り、ウルトラアイを奪ったに違いない……。何者だろう?恐るべき奴だ……。なんとしてでも、奪い返さねばならない。ウルトラアイは僕の命なんだ!」
「なに!? ダンが行方不明?」
「もしかすると宇宙人に……」
「そう簡単にやられるような代物ではないよ、モロボシ・ダンは」
「しかし! 万が一ということがあります。現場へ飛びましょう!」
「ダンがあるいは、何かを掴んでいるかもしれん。彼に期待しよう」
「その頃、モロボシ・ダンは、必死に敵を追い求めていた」
「ダンよりアンヌへ、ダンよりアンヌへ!」
「ダン! 一体どうしたっていうの? 本部に連絡もしないで単独行動をとったりして。
隊長がプリプリよ!」
「それより、フルハシ隊員が基地へ連れて行った少女は?」
「彼女なら、ベッドでお昼寝の最中よ」
「アンヌ、彼女を絶対に基地から出してはいかん。厳重に見張りを頼む!」
「うん、わかったわ」
「エレキング! エレキング!」
「うわぁああ!」
「ミクラス! 頼むぞ!」
「こちらウルトラ警備隊。なに!? 湖から大怪獣が出た!? それで現場はどこだ? 木曾谷の東湖だな、よし了解!」
「木曾谷……宇宙船が不時着した地点ですよ」
「ダンに問い合わせてみよう。フルハシ呼び出してくれ」
「はい!」