ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、メカ単位での紹介をする大好評連載。
とか言いながら、ガンプラ以外も紹介してきたのは、MiddleEdge時代から変わらず、最近では「もはや富野作品でも、アニメメカですらない」グッズまで紹介し始めた迷走連載。
今回紹介するのは、昭和戦隊のロボ、『太陽戦隊サンバルカン』(1981年)から、サンバルカン三人がSHODOで、サンバルカンロボがスーパーミニプラブランドで、放映40周年記念としてなのか、発売されたので、これを紹介してみたい。

スーパーミニプラ 太陽合体 世界のスーパーミニプラ サンバルカンロボ 2020年2月 5720円

GO! サンバルカンロボ! GO! サンバルカンロボ!

バンダイでは、それまでにも『電撃戦隊チェンジマン』(1985年)時代から、ミニプラというブランドがあり、2010年代でも『動物戦隊ジュウオウジャー』(2016年)でミニプラが冠されていて歴史を刻んできたのだが、このシリーズは、そのブランドの上位互換となるスーパーミニプラ商品枠となる。既にダンクーガやコン・バトラーV等のスーパーロボットだけではなく、大獣神やバイオロボ等の特撮系ロボットまでキット化してしまえるようになる、2010年代で久々に「化けた」ブランドでもある。
商品化第一号は、そのジュウオウジャーのミニプラと同時進行の2016年の『戦闘メカザブングル』(1982年)シリーズをまず展開するところから始まった。

このブランドでは、基本スーパーロボット系を多く商品化しており、正規バンダイプラモでは商品化できない作品やロボットの商品化が多いが、このブランドにおける戦隊ロボの商品化も、2017年3月発売の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(1992年)の大獣神を始めとして多数ラインナップされており、サンバルカンロボで10商品目になる。
ちなみに、公式サイトでの商品詳細文章がこちらである。

スーパーミニプラに昭和戦隊の雄、サンバルカンロボが登場!

ラインナップはコズモバルカン、ブルバルカンの2種です。

●プラスチックモデル

1.コズモバルカン

2.ブルバルカン

● ラムネ菓子

【素材】

プラパーツ:ABS

【サイズ】

H約165mm × W約75mm

【対象年齢】

15歳以上

まず、購入して送られてきた箱は、第一段階はモノクロの箱で、この中に1と2が混入されている。

第一段階のモノクロパッケージ

そこを開封すると、商品名だけ個別に変えられてる、同デザインの正規商品箱が二つ現れるのであるが、『太陽戦隊サンバルカン』を当時視聴者として知っている年齢のユーザーであれば、ここで嬉しいサプライズに気付くはずである。

中から出て来るフルカラーのパッケージ。これは……!?


40年前に現役視聴者でありつつ、かつ、当時のデラックス超合金を覚えていないと気付かないサプライズだが、この箱デザインは、コンセプトから細部に至るまで、そっくりそのまま、そのデラックス超合金サンバルカンロボの箱のデザインが再現されているのだ。
商品名が「世界のスーパーミニプラ」なのも、当時の「世界の超合金」を再現した見事な拘りっぷり。

これが放映当時のDX超合金のパッケージ

こと「再現」という謎ジャンルに関しては、大河さんもちょっと腕に覚えがあるが(笑)このセルフオマージュというか、再現は、本当の拘りの塊であることが、細かい部分から伝わってきて嬉しい。

また、「バンダイ」で「サンバルカンロボ」で「プラモ」というと、サンバルカンロボは放映当時バンダイから、合体と変形をほぼ再現した、デラックス超合金のプラモ化である大サイズと、着ぐるみのプラモ化として、プロポーションと可動を重視した小サイズが発売されていた。
大サイズは、いざしっかり塗装と組み立てと仕上げが巧く行けば、デラックス超合金とほぼ同じギミックとクオリティが数百円で手に入るというバリューにあり、小サイズの方は、合体も変形もしないが、着ぐるみのプロポーションと、スーツアクターの動ける範囲での可動の再現が売りであり、しかも小サイズは、この連載でもMiddleEdge時代に何度か言及してきた、ガンプラを生み出した土壌の「ベストメカコレクション」のシリーズの一つであったのだ(なので統一規格でお値段は300円)。
サンバルカンロボは、ベストメカコレクションNo24で、23がゴールドライタン、25がゴライオンというラインナップであり、間に挟まるガンプラは、21にシャア専用ズゴック、22にアッガイ、26にボールと、ガンプラ商品化も、かなり進んでいた先でも、スーパーロボットや戦隊ロボがラインナップされていたことが当時のリストからでも分かる。

もちろん、大小どちらを楽しむのでも、当時は接着、塗装が必須であったのだが、ベストメカコレクションは「そこ」さえクリアしてちゃんと完成させれば、最上級のミニチュアを手にすることが出来たシリーズなのである。

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