レッドワン(男性共通)の可動範囲の確認。肩は水平より少し上がる程度で、肘も90度を少し超える程度。しかも一軸で、肘関節などは差し込んでいるだけ。材質はオールABSなので、これからの摩擦摩耗と共に、少しチープで残念な印象は拭えない。肩はともかく、肘はもう少し折りたためても良かったのではないだろうか。
今回一番残念だったのが、この「腰の前かがみと上体反らし」の幅の少なさ。このギミックは確かに当時の超合金では存在しなかったが、柔らかいアクションポーズを求めるなら重要なイマドキのアクションフィギュアのポイントとなるはずである。腰を折りたためてとまでは言えなくても、せっかく腰に関節を設けたのだから、もう少し曲げられなかったものであろうか。
1個300円台のチープトイならともかく、1500円を超えてくる価格帯で、ここは少し残念であった。
開脚はこれで充分ではないだろうか。新体操やフィギュアのアスリートでもない限り、スーツアクターが入る前提のヒーローフィギュアで、ここまでの開脚能力があれば充分だろう。
ガンプラでの必須チェックポーズになっている「片膝立ち」。このフィギュアももちろん可能だが、肘同様、人間の膝の曲がりはもっと深いのだから、それこそ正座までポージングが可能なのは、ガンプラではなくヒーローフィギュアの方であろう。少し残念な曲がり角度で仕上がっている。
今度は女性素体を、イエローフォーで確認していこう。体のラインや手足の太さなどで、男性戦士とは差別化が図られている。
横と後ろから見た女性素体。胸は強調し過ぎず、女性である記号性を損なわず、ちょうど良いシルエットで男性戦士と変えられている。
女性の腕の可動範囲。面白い、と言っては変だが、華奢で細身に作られているからか、肩の上がり角度も肘の折り畳み角度も、男性戦士より女性戦士の方がより高く、深く曲げられるようにできているのは面白い。
逆に残念だったのが、腰の前屈と上体反らしである。シンプルに考えれば、ボディが華奢になった分、可動範囲は増えそうなものだが、腹部の隙間を単に嫌ったのか、結果として女性戦士は、ほぼ誤差の範囲でしか前後にボディが可動しない残念な結果になった。
開脚性能は男性戦士より少し狭い程度か。それも微妙な差なので気にするほどではない。全開脚できない理由を、女性だから恥ずかしいのだろうと解釈すれば何も問題はない。
片膝立ちチェックは、ここも男性戦士より少し深く曲がる。正座まではいかないものの、せめてこれぐらいは曲がってくれればというところまでは深く沈んでくれるので、ここは良いポイントだろう。