バイオガール イエローフォーセット ピンクファイブセット

イエローフォーセット
ピンクファイブセット

バイオマンは、今や戦隊マニアの誰もが知る「史上初の、女性戦士が二人いる戦隊」であったのだが、そこを玩具化する時に、心配されていた「男児向け玩具の弱体化」を、ピンチをチャンスに変えようとばかりに、あえてむしろ女児をターゲットに据えた新機軸の商品が、この、イエローフォーとピンクファイブの女児向けドールであり、バイオガールの名前でこれらは発売されたのである。
ブリスターパックから見えるのは、布製のバイオマンのコスチュームに身をまとった少女人形と、「変身後」用のヘルメットと手袋のセット。
商品の素体になったのは、この時期バンダイが、タカラリカちゃんに対抗して女児相手に販売展開していた「アンナとのぞみ」シリーズだったのである。

80年代バンダイの、アンナとのぞみの広告展開

この、苦肉の策とも、逆転の発想ともいえる商品化は、その後の戦隊玩具の歴史に一つの金字塔としてそびえたつのであるが、実はパッケージをあけてみると、そこにひっそりオマケのような形で、ミニソフビと同サイズのピーボが付属していることがわかる

開封したイエローフォーセット
開封したピンクファイブセット

パッケージからは隠れるように、オマケでついてきたピーボフィギュア。
見栄え的にも戦闘的ではなく、バイオマンのマスコットという立ち位置でもあるから選ばれたのか、女児向け玩具にまず同梱されたのが興味深い。

しかし、このピーボフィギュア、ケナー社3.75インチの流れを汲む仕様と可動で出来ていて、意外とオマケと侮れない。

サイドビュー
リアビュー

材質は、プラスチックを金メッキしたものだと思われる。頭部のアンテナだけは軟質ポリ製で、曲がっても折れないように出来ている。

背中の刻印

プラスチック製なので、大きめのビスが背面に集中している。
テレビ朝日・東映・BANDAI MADE IN JAPAN 1984の刻印が確認できる。

ピーボの可動範囲

なので、このピーボフィギュアの可動範囲は、やはりケナー社のフィギュアと似通ってくる。
下半身は、膝も股関節も可動するのだが、上半身は肩と首の回転だけ。せめて肘が曲がるか、脇が開けばポージングに幅が出てくるというものだが、これでもオマケにしては充分過ぎる仕様。

目のブルーは塗装。胸部のメカニックディテールはシール補完だが、元の着ぐるみと比較しても、あまり目立った省きは見られない。

しかし、女児向けドールを買わないとピーボが手に入らないというのは、放映当時既に高校生だった筆者には辛過ぎた(笑)
そんな「おおきなお友達」を慮ってくれたというわけではないが、男児向け玩具では、ピーボフィギュアは同じ物がこちらにも同梱された

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