メッサージュウ

第1話でメインの敵になった、飛行攻撃型の猛禽類のアンドロイド。
八代駿氏の甲高いボイスで鳴き声を上げて、操演で低空滑空もこなしてバイオマンを苦しめる。
操演で着ぐるみが駆使されたために、31話で退場する。
ミニソフビは、元の着ぐるみが先鋭化してとげとげしい完成度だったために、その印象が緩和されて、こじんまりと収まった印象。
しかし、猛禽類を思わせる顔や、小ぶりながらもウィングは造形されており、塗装もブルーシルバーがスプレーされていてスパルタンな魅力は損なわれてはいない。

メッツラー

デザイナーの出渕裕氏特有のオマージュキャラ。『仮面ライダーストロンガー』(1975年)の一つ目タイタンとジェネラルシャドウをイメージしてデザインが興されたと思われる。ジューノイドメンバーの中では、シリーズ終盤まで生き延びる。本来であれば、細身のボディに透明フード、そして機械的な左手アームが印象的なキャラなのだが、ぽっこりした体型と頭部の造形が残念で、着ぐるみのイメージからは少し遠い出来栄えと言わざるを得ない。
もっとも、左手のメカアーム部分を除けば、首から下のカラーリングは、一番塗装不足分が少ないともいえる。

サイゴーン

メッツラーと共に、31話を乗り越えたレギュラージューノイド。
同時代で富野由悠季監督アニメの『戦闘メカザブングル』(1982年)では、人の好い頼れる仲間・ダイクの声を担当した山下啓介氏が声を担当する、不動明王をモチーフにデザインされたジューノイド。
劇中で、三つの顔を縦横無尽に回転させて攻撃していたギミックを再現するために、5体のソフビで唯一頭部が回転する。
また、メリハリのあるシルエットとディテールの再現度が高く、セットの中で一番出来が良いかもしれない。手持ちのステッキがないのが残念だが、メッツラー共々、後期型に改造してみるベースに使うのも、贅沢で良いかもしれない。

ジュウオウ

ストロング金剛氏演ずる三大幹部・モンスターを「オヤビン」と慕い、当時『うる星やつら』(1981年)のあたるの父親などの役で間抜けな声を得意としていた安西正弘氏の声が似合っていた、典型的な「怪力で馬鹿力だが頭の弱い、憎めない」キャラ。
細かい突起や、隙間が埋まった肩のチューブ部分など、難易度の高い箇所はいくつもあるが、着ぐるみの再現度は高い。足の曲がり具合や体の大きさなども、重心の低い重量級キャラを見事に再現しており、多面構成の顔のデザインも忠実に造形されており、着ぐるみ準拠の再現度は、セット内ではサイゴーンと双璧である。
商品の塗装もツボを捉えているので、追加塗装を施すだけでも、かなり劇中に近い仕上がりになるのではないか。

アクアイガー

出渕氏自身が、「プロデューサーからは、全てをメカキャラで統一するのではなく、怪人系のデザインを入れて保険をかけて欲しい」と言われてデザインされたと思われる、半魚人系の怪人キャラ。
ソフビの出来は悪くないのだが、生物感が強調されたデザインな割には、ポーズが直立不動で、メカ部分を強調する肩パッド等も塗られていないので、着ぐるみのコンセプトが上手く商品仕様に落とし込まれていない印象を受ける。
しかし、逆を言えばジューノイド五獣士の中では貴重な生物的デザインの怪人系であり、5体が並んだ時の色どりとしては、やはり必須なキャラであると言えるだろう。

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