「ロケット弾発射用意、発射!」
「ハヤタ君、君の心配は当った。この金属板には、恐ろしいことが書かれてある」
「恐ろしいこと?」
「うん。『我々はやっと悪魔の怪獣、赤いバニラと青いアボラスを捕らえ、液体に変えて地中深く埋める。決して開けてはならない。再びこの怪獣に生を与えたなら、人類は滅亡するであろう』」
「やっぱりそうだったのか!」
「なに!? 青い怪獣アボラスと、赤い怪獣バニラ!? じゃあ我々は、昔の人々が閉じ込めた悪魔を、再び甦らせたのか……」
「私は野獣の闘争本能で、二匹が戦いあってくれることを祈っています」
「二匹が戦う?」
「可能性がありますよ。あの二匹は互いに引き合うように進んでますからね」
「はい、科特隊本部。え! 了解! 赤い怪獣とアボラスが、オリンピック競技場に近づいてます」
「よし、出動だ!」