なので、HGUC版では肘関節が丸パーツの中でトリッキーに関節が可動するようにアレンジされており、若干ではあるが、アームガンを構えながら肘を自然に曲げることが可能になっていたりもする。
その他のオプションとしては、劇場版で描かれた、百式のメガバズーカランチャーへのエネルギー供給チューブの接続パーツやクリアパーツのビーム・サーベル、飛行形態用ランディングギア等がキットに含まれている。
メタスはデザイン上での特徴として「腹部がない」ことがポイントになっている。胸部と腰部が、3本のパイプで構成されているのだ。旧キットではそれが特徴的に再現されていたが、HGUC版だとパイプが太いせいか、意外とその異形さが目立たなくなっている。その分「カッコよさ」は増量されているのだが、メタスらしさが減ったような気もする。
その構造上、メタスの腕を自然なポージングしようとすると、肩アーマーが丸ごと90度上を向いてしまわざるを得ない辺りは、これは二次元のアニメと、(変形を含めた)三次元化との兼ね合いで、仕方がない問題だと思える。
腕の可動で追加言及するならば、「脇を広げながら、肘を前に向けて曲げる」ことが出来るのは、このデザインでやることはかなり難易度が高い仕事であり、そこはさすがバンダイとうなるしかない。
バックパックの紺色は色分けパーツ。肩アーマーのセンサーは、グリーン部分だけはシール補完だが、シールを張る前に周囲を黒く塗っておくと、よりアニメの色分けに近くなるのでお勧め。
脚部の脛裏のアーマーは、変形時のホールド部分にもなるので重要なパーツだが、このアーマーを脚部に取り付けている軸周りのディテールの細かさもこのキットの高評価ポイント。ここは旧キット版も頑張っていたが、HGUC版では脛の裏打ちに黒いパーツを使ったり、パイプ類をしっかりグリーンのパーツにしたり、色分けもほぼ完ぺきに近い。
また、キットに付属はしていないが、モビル・スーツ、モビル・アーマー両形態でHGUC版のアッシマーやガブスレイに付属しているスタンドが接続できる。今であれば、バンダイの別売りアクションベースで飾ることが可能。