マチルダ「Gファイターのパイロットは、どうしました!」
アムロ「きました!」
マチルダ「急いで!」
セイラ「はい! これ、Gファイターじゃない。確か、Gアーマーって。大丈夫かしら?」
マチルダ「では、メカを信頼してね。ブリッジでみせてもらいます」
セイラ「は、はい。では……」
セイラ「ドッキング系と……一番、二番」
アムロ「セイラさん! いきますよ!」
セイラ「え、ええ! ど、どうぞ」
アムロ「エンジン全開! 発進軸合わせ! よろしい!?」
セイラ「オ、オーケー!」
アムロ「まずいな! 大きいだけ、小まわりがきかない。し、しかし、Gアーマーのビームキャノンのパワーなら、ガンダムの3倍はもつんだ。なんとか……。左九十度、旋回! ビームキャノン照準に入ります」
セイラ「り、了解!」
アムロ「よーし! いけ!」

Gアーマー登場! ガンダム、パワーアップ!

一方で、玩具会社クローバーのクリスマス商戦用必殺兵器(文字通り)のGアーマーだが、こちらもストーリーとは別の流れで、メカニックギミックがテンポよく導入されている。
初登場の第23話では、Gファイター状態で、ガンダムを乗せて、ドダイYSに乗ったグフ群と空中戦を展開。
続く第24話では、ドムの初お目見えに併せるタイミングで、フル装備状態のGアーマーで出撃。しっかりと、Gアーマーからのガンダム分離演出も描かれている。
さらに第25話『オデッサの激戦』では、Gアーマーから分離したガンダムが、Gスカイイージーの上に乗って空中戦をおこなうという(ガンダムマニアには「ガンダムが跨って乗れる大きさのコア・ファイターが出てくる」ネタでお馴染み)Gメカのギミックを活かしきった演出を展開。

オデッサ作戦が終わってからの第26話ベルファスト戦では、久々の新兵器、ハイパーハンマー(イマドキの多くのガンプラファンは、ガンダムとゴッグのプラモデルでこのシーンを再現する時、ガンダムハンマーで再現してしまうが、ここで使われているのは実はハイパーハンマーなのである)が登場。Gメカの方は、Gアーマーから分離してGブルが活躍して、その後また合体してガンダムが闘うという、多少玩具CM的な展開かもしれないが、地対地でもGメカが運用できるという印象を与えた功績は大きい(ちなみに、このバトルのクライマックス。仲間たちからは見ることが出来ない海中での死闘の末、大爆発が起きて雌雄は決したが、勝ったのは敵のモビルスーツか、我らのガンダムか。という緊張感の中で、海面にガンダムが姿を現して、一同が歓喜するという流れは、『ウルトラセブン』(1967年)の『ダン対セブンの決闘(脚本・上原正三 市川森一のクライマックスそのものを思い出させる)。

ここまでを、実際の戦場での、フレキシブルなアドリブ的運用で見せておいて、第27話『女スパイ潜入!』冒頭では、アムロがGメカの使い道を、戦略会議という形で、連邦軍首脳達と同時に視聴者に説明してみせる丁寧さも評価されるべきだろう。

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