大賀 オウムを批判していた小林が、まんま麻原彰晃みたいな存在になっちゃいましたからねぇ。

三留 そうだね。自分がお山の大将で、トップになっちゃったからね。立ち位置としては気持ちが良かったんだと思う。

大賀 それまでは、日本会議的な発言をしようものなら大炎上してしまうはずだった自民党政府たちに、「そういう失言」をさせても、むしろ「よくぞ言った」とネトウヨが褒めちぎるような極右社会への、下地を作ってしまったのが、小林よしのりだとしか言いようがないんですよね。

日本経済新聞社より

三留 「そういうこと」を分かりやすい言葉と漫画でアジテーションしたからね。ファンも多くいたしね。

大賀 最近では今更だけど、ネトウヨ批判とかやってるところは、笑わそうとしてるのか、判断に困るんですけどね(笑)

三留 ネトウヨに関しては……コピペ文化っていうか……。他人の言葉を自分の物であるかのように使って、それでコピペするだけで、そう思い込んじゃうんだよね。そのプロセスってすごい楽だから、「自分という存在の思考」が虚無なところに、(自分に都合の良いコピペが)スコーンと入ってくるから、快楽なんだと思う。

大賀 基礎教養が築かれていれば、日本の価値は変動していると、そこを当たり前の認識としてもてるはずなんです。その上で入ってくる様々な、それは世界経済だったり、日本の政治経済状況であったり、常に変動する情勢だったり、その時その時で当たり前の情報を、当たり前の箇所に落とし込むことで納得がいくわけですから、まるでテトリスのように、パチッと情報というピースがハマっていくわけで。けど、ネトウヨの人たちは、まずいきなり結論が「日本偉い。日本は凄い」だから、情報の時空が歪んでるからテトリスのピースは絶対にはまらないんですよ。

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