特撮の神様には見えていた、やがて造成されるウルトラ広場

山田正弘・南川竜
野長瀬三摩地
高野宏一

「東京のビル工事現場から、不思議な金属で出来たカプセルが発見された」

「宇宙考古学の権威・福山博士と共に、科学特捜隊は現場へ向かった」

「我々が将来の人類に残そうとして、いろいろな資料をカプセルに入れて、地底に埋めたことがありましたね」

「つまり、タイムカプセルですね」

「ええ、それと同じ目的で埋められたものじゃないでしょうか」

「はあ、では何千年も昔の人類の遺産が入っているんでしょうね」

「いや、このカプセルについている化石はもっとずっと古いものです。そう……3億5千年くらい……」

「3億5千年前と言えば、恐竜やマンモスがこの地球上を支配していた時代だ。人類はまだ猿と同じ状態だった。その人類がだなあ、タイムカプセルなんてそんな洒落たものを」

「ちょっとちょっとアラシ隊員。恐竜やマンモスが歩き回っていたのは1億5千年前です。人類はまだいなかった! 3億5千年前と言えば……」

「3億5千年前と言えば、氷河期以前。つまりこの地球上に、我々よりももっと文明の発達した人類がいたと言われる、謎の時代なのよ」

「しかし、我々科学特捜隊にとってそれがどんな時代であったかより、カプセルの中身は何かの方が問題なんだ」

「はい科学特捜隊本部。えっ!? 何、怪獣! うん……真っ赤で。うん場所は? うん、よし分かった!」

「アラシ、事件だな?」

「はいビートルで出動します!」

「どんなことをしても東京に入れるな!」

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