金城哲夫が憧れた「真の強さ」
脚本・金城哲夫・関沢新一
監督・円谷一
「パリに本部を置く国際科学警察機構の日本支部に、科学特捜隊と呼ばれる5人の隊員達があった。彼等は怪事件や異変を専門に捜査し、宇宙からのあらゆる侵略から地球を防衛する、重大な任務を持っていた」
「ハヤタより本部へ! 龍ヶ森上空にて未確認飛行物体を発見! 青い光を放って飛んでいます。スピードはマッハ2。さらに接近して正体を見届けます」
「なんだありゃ?」
「あ! あああっ!」
「こちら埼玉県警の警邏隊、緊急通報です。ただいまより15分前、龍ヶ森に怪光を発する青い玉と赤い玉が次々に飛来し、そいつがピカピカ光りながら、青い玉は湖に落下。赤い玉はたまたま上空を通過中の飛行物体と衝突し、龍ヶ森に落下しました」
「フジ君! ハヤタを呼ぶんだ! ……出動準備!」
「おい誰だ、そこにいるのは。君はいったい何者だ」
「M78星雲の宇宙人だ」
「M78星雲の宇宙人?」
「そうだ。遠い宇宙からベムラーを宇宙の墓場に運ぶ途中、ベムラーに逃げ出されて、それを追って地球に来た」
「ベムラー?」
「宇宙の平和を乱す、悪魔のような怪獣だ。申し訳ないことをしたハヤタ隊員。その代わり、私の命を君にあげよう」
「君の命を? 君はどうなる?」
「君と一心同体になるのだ。そして、地球の平和のために働きたい」
「これはなんだ?」
「ベータカプセル。困った時にこれを使うのだ。そうすると……」
「そうすると、どうなる?」
「フッフッフッフッ。心配することはない」