「特徴はこの大きな腹だ」
「キャップ、オイルが詰まってるんじゃないですか?」
「イデ隊員の説が当たってるかもしれない。そうでなければ、到底日本まで来ることは出来んだろう。大量のエネルギーを必要とするからね」
「イデ隊員は怪獣の攻撃を。ただし、発射の指令は私が出す」
「やつは爆弾そのものです。万一のことがあってはいけません。みんないいな?」
「投下開始!」
「キャップ! あれを!」
「アラシ、イデ、怪獣にできるだけガソリンを喰わせるんだ。私が合図するまでは、絶対に発砲してはいかん。いいな」
「よし、今だ。攻撃開始!」
「ちきしょう、なんてすばやいヤツだ」
「あ、湾内に侵入しました」
「イデ、湾内では絶対に発砲してはいかんぞ」
「あ!」
「撃っちゃいかん!」
「見ろ! 最悪の事態になった! あれほど湾内の攻撃はいかんと注意したのに!」
「申し訳ありません……。いきなり飛び出してきたので、つい反射的に撃ってしまったんです」
「言い訳は無用だ! 一人の過失は。科学特捜隊全員の責任だ。アラシ、イデ、我々の面目にかけて。怪獣を始末するんだ。これ以上の犠牲は出せん!」