「管制基地、管制基地。こちらS25、快調に航行中です」
「フジ君、慎重の上にも慎重に頼むよ」
「キャップぅ、隊員を信頼していただきたいものですわ」
「あ! あぁ!」
「大丈夫か? フジ君、パイプラインに引っ掛けたんじゃないだろうな?」
「申し訳ありません、もう大丈夫です」
「ジェニー、怖くない?」
「ううん、怖くない、勇気があるからよ」
「へぇ偉いんだな」
「ああ!」
「おいどうしたんだ!」
「ムラマツ君、パイプラインは我々の生命線だと言っておったね」
「キャップ! ドックから浸水してます!」
「何!?」
「ドックが破壊してしまったら、我々は帰ることもできん!」
「フジ君! どうしたんだね?」
「あたしの操縦ミスで、パイプラインを破壊してしまったんです!」
「ハヤタ! 新事態が発生しているんだ。ドックが何者かによって破壊されてしまった。S25が出入りすることが出来なくなったんだ」
「なんとか対策を考えます、頑張ってください!」
「ここへはもう酸素も送られてこないんです。迎えに来てもらう事も出来なくなったんです」
「時は刻々と過ぎた。事件発生以来一時間は経っていた」
「どうせじっとしていても死ぬんだったら、やるだけやって死んだ方がましだ!」
「総裁! この基地を建設した日本の科学を信頼してください!」
「フジ君……」
「あたしに行かせて。科特隊員の責任を全うさせてほしいの」
「……よし」
「キャップ、我々は海底センターの上に到着。ただいまから救助活動を開始します」
「お! おいハヤタ!」
11-14
「ちきしょう……あれが犯人だな?」