「こちらウルトラ警備隊、応答せよ! 応答せよ!」
「ちっ! 応答せよ? 通信機なんかとっくの昔にいかれちゃったよ」
「あ、ステーションホークじゃないか」
「うん、基地の方へ向かっているな」
「……無事だったか」
「また一人で戻りました……。今度は月へでも放り出しますか?」
「あ……クラタ! この悪党!」
「おぉう! モグラめ! 元気か!?」
「元気そうじゃないか、おい何しに来たんだ」
「宇宙船を追ってきたんだ。奴は部下の仇だ。奴は俺に任せろ」
「地上の侵略者は警備隊の管轄だ」
「よし、燃料をやろう。その代わりフルハシとアマギをすぐに返せと発信を」
「モロボシ……ダン……やるな」
「交換地点、北緯36度、東経139度。時間は30分以内、それ以上遅れたら隊員の生命は保証しない。交換現場では宇宙船の指示に従うこと」
「攻撃しよう。みすみす逃がすのか?」
「部下の命には代えられん……」
「俺の復讐はどうなる? 部下を皆殺しにされたんだぞ?」
「立場が逆ならどうする! 部下を見殺しにするか? 攻撃するだけが、指揮官の務めでもあるまい!」
「なんだと!?」
「……交換には俺が行く」
「一人でか……」
「クラタさん、なんにしても我慢するのは、体に悪いそうですよ」
「んー? うん、それもそうだな……。よし! ちょっと行ってくるか!」
「隊長、慌ててどちらへ? この下は、ホークの発進場だが? それも鍵がないと入れない」
「鍵!?」
「うん……キリヤマを守ってもらいたい。奴は、良い友人をもって幸せだ……」
「……ありがとうございます!」
「固形燃料を落とせ!固形燃料を落とせ!」
「キリヤマ、久しぶりに組んでやるか?」
「よし……よかろう」
「あぁっ!」