三留 そうそうそう。で、私が『ファントム』のファンであることを一番喜んでくれたのがPaul Williams。もう、なんか聞くとするでしょ? そうすると、歌いだしちゃったりするんだよ!(笑) 「Mayumi~♪」とかあの声で!(笑) 映画では彼は、悪役とか姑息な役とかいろいろ演じていた人なんだけど、本人は本当に素晴らしい、優しい人で、あったかい人だった。あと、これは『ファントム』じゃないけど、Martin Sheen(ハリウッド映画の俳優)の話。Martin Sheenに会いに行ったんですよ。成田まで。高校生の時に! 町山くんが映画解説者として有名になったきっかけの『ある戦慄』(1967年 監督: Larry Peerce 原題: The Incident)って映画があるんだけど、それは昔テレビで何度かオンエアされてたのね。で、その後70年代に、Martin Sheenの新作映画が日本でも公開されるようになったんだけど、『カサンドラ・クロス』(1976年 監督: George Pan Cosmatos 原題: The Cassandra Crossing)、『白い家の少女』(1976年 監督: Nicolas Gessner 原題: The Little Girl Who Lives Down the Lane)とか、その前に『激怒』(1972年 監督: George C. Scott 原題: Rage)とかいくつも出演作品はあるんだけれども。でもMartin Sheenはいつでも、どの作品でも、出てくるたびに、頭がおかしい役とか殺人者の役とかなの。……でぇ惚れちゃってぇ(笑) もう夢中になって映画観まくってたのね。で、『地獄の黙示録』(1979年 監督: Francis Ford Coppola 原題: Apocalypse Now)で(公開キャンペーンで)日本に来るって分かって、配給のヘラルド(日本ヘラルド)に電話かけたの! いい時代ですよぉ(笑) 「Martin Sheenのファンなんでーす! Martin Sheenに会いたいんでーす!」って言ったら、「申し訳ありませんが、ファンとの交流の時間は、今回は設けておりません。けれども、帰国便の情報をお知らせしましょう。この時間に空港に行けば、会えるかもしれませんよ」って教えてくれたの。もう、どんだけ好きかってことも分かってくれたのね。それで同じくMartin Sheenファンだった同級生の女の子と一緒にいくはずだったんだけど、前の日に電話が掛かってきて「ごっめーん! 彼氏が熱出しちゃってサァ」って。え……私、一人で行くの?ってなって。だから当時付き合ってた、自主映画の監督やってた彼氏に電話掛けて「一緒に行くはずだった友達が、行けなくなったんだけどサ」って言ったら「あぁ! 俺が行く!」って、当日空港にZC-1000持ってきたのよ!

次回「三留まゆみ×市川大賀 第三夜「三留まゆみとInterviewとへ続く

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