「チャンスを逃すな! 攻撃!」
「我々ハ、モハヤ地球人ト交渉スルツモリハナイ。我々ハタダチニ地球ヲ占領スル」
「違う! それじゃ何もならない! どうして大人達は……! 私を船に行かせて! でないと大変なことに!」
「なんだってマリ。なんだかわからない。どうしたの」
「ケイカイ! ケイカイ! ケイカイ!」
「私は……。私は……」
「こいつバルタン星人か!」
「待ってムサシ」
「これは……!」
「これを奪うために、バルタン星人は私になったの。石を奪い取って、傷ついたウルトラマンが回復しないうちに呼べと言われて。……でも、どうしてもこの子は呼べなかった」
「どうしてこれを……僕に?」
「ムサシはバルタン星人と住んでもいいと言った。ウルトラマンを呼んでどうしようと思ってるって聞いたら、人間の代わりに、バルタン星人と戦わせるんじゃないって言った。バルタンの子ども達も、地球占領なんて考えてない。『ウルトラマンを呼んで大人達を止めて。君の力で』そう言ってる」
「『君には素晴らしい力がある』」
「でも……でも、僕にそんな力……」
「ケイカイ! ケイカイ! ケイカイ!」
「真の勇者……本当に勇気のある者……ようし……! ウルトラマン コスモス!」
「ムサシ! ムサシ」
「お父さん……俺、やったね! やったんだね!」
「やった! やった! ウルトラマンや! 見てみぃ! お前の呼んだウルトラマンや!」
「ウルトラマン コスモス……。俺、嘘つきじゃないだろ?」
「嘘つきとは違う! お前はな、本物の漢や! 俺にはな、お前が本物のウルトラマンになったように見えたぞ」
「ウルトラマンです! 子ども達のがんばれがんばれの声援を受けて、いま日本の空を飛んでいきます!」
「ウルトラマンだ……」
「ウルトラマン コスモスお願い……バルタンを助けてあげて」