ルナ・コロナ ピコ版

コスモス・ルナ(ピコ)紹介
コスモス・コロナ(ピコ)紹介

最後に紹介するのは、バンダイが1996年に発売展開した「ピコ」の関連商品の「PICO ピコ専用絵本ソフト 新ウルトラマンピコ ウルトラファイティングベース」である。
ここで紹介するのは、これに腕変形ネオバルタンと共に付属していた、コスモスのルナ・コロナソフビである。
ピコとは、セガが1993年に発売したキッズ用コンピューター玩具であった。

新ウルトラマンピコ ウルトラファイティングベース

タッチペン操作を基本にした、絵本ソフトなどと連動する幼児向け擬似パソコンハードで、(内臓システムはメガドライブの流用だとも言われている)セガはこれを、知育玩具として展開。
タッチペンシステムや圧着式入力システムなどを盛り込んで、『クッキングピコ』などスマッシュヒットソフトも登場し、幼児層に向けて精力的にソフト展開を行っていた。
同時に、当事セガとの合併の噂まで流れたバンダイがサードパーティーとして参加して、自社版権番組の関連ソフトを展開していたが、その中の一つがウルトラファイティングベース。
付属のソフビフィギュアを、遊ぶ子どもがソフト専用のベースに配置する行為と、モニター内でのウルトラマンと怪獣のバトルが連動するというシステム。

新ウルトラマンピコ ウルトラファイティングベース02

ソフトだけでは商売が薄いと番台が判断したためだろうか、付属するコスモスのルナ・コロナ両モードとネオバルタンは、それぞれ一般販売版ソフビとは、ポーズや造形を変更してバリューを持たせている。
コスモスの場合、両腕と下半身を新造したポーズ変えになっているが、この「ソフトに、一部だけ改修を加えたソフビを付属するコンセプト」は、その後バンダイでは2003年にテレビ東京で放映された『ウルトラマンボーイのウルころ』のDVD販売においての、昭和ウルトラ兄弟の光線ポーズ版ソフビを付属させる商法などに活かされている。
本来、躍動感に溢れたコスモス独特の「太極拳ポーズ」を再現するべきが、コストの問題から、それぞれ上半身は素立ちの通常版ソフビを流用しているため、中途半端なポーズに収まってしまっていて、今一歩ポーズが決まりきれていない。
そのポーズは、基本的にはバンプレストプライズフィギュア版と似ているのであるが、腕の角度や曲げ具合、姿勢の重心位置などが違うので印象が多少異なっている。
本来筆者は、腕変形版ネオバルタン目当てでこの商品を手に入れたわけであり、コスモス二種は射程範囲の外側だったわけだが、せっかく手に入ったのだから、使わないのも損だという、いつもの貧乏根性が出てしまい(笑)、今回は、コスモスの演技に幅を持たせる意味で数カットずつ演出に使用してみた。
このピコ版の三種のソフビは、どれも中古市場ではプレミアが付いているお宝ソフビだが、もしもヤフーオークション等で探している方がおられたら、検索範囲を「フィギュア」から出てみて、一般玩具のカテゴリで「ピコ」で検索してみると良いかもしれない。
特に腕変形版ネオバルタンなどは、単体でウルトラマンフィギュアカテゴリで出品されれば、途端に数千円の落札バトルが勃発してしまうが(当時の販売価格は7800円)、ピコのソフトとしての扱いであれば、あくまで「もう存在しないハードのソフト」だけに、格安で出品されたまま、回転寿司状態になっている場合も少なくない。
かくいう筆者も、最初はフィギュアカテゴリでの争奪戦を脇で見つつ諦めていたが、ピコソフトとして他カテゴリで見つけて、千円程度で落札してしまった。
本当にヤフオクというのは、奥が深いのだなと痛感した次第である(笑)

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