大賀 教師の側は24時間365日教師をやらなければいけないのだけれども、冷静に考えると、教え子の70年間の人生で、そんな教師が関わることが出来るのは、ほんの3年間だけなんだという無力感もあるんだよね。

三留 だから、一生懸命やる教師ほど、結果的にボロボロになっちゃうっていうね。

大賀 でも、基礎教養のレベルは、これは絶対に落としちゃいけないわけですよ。しっかりとした教育が強い国家を作り、社会を作るんだっていうところは、左右異論はないはずなんです。

三留 ただ。今の時代そういう原則論に、きちんと対応してくれる教師がどれぐらい残っているのかなと考えたら、そこは疑問が残るよね。私、子どもいないけど、もしいたら、和光小学校に行かせたいかなぁ(笑) それとも明星学園かなぁとか思うもん。というのは、それぐらい、公立の学校がダメになってる。

和光小学校

大賀 それは「政治」もそうだし「経済」もそうだけど、「公立教育」も、どっちもこっちも、「福祉」とかも含めて、政府のやるべきこと全てが、あちこちで機能不全を起こしている。どこもまともに稼働していないという動脈硬化状態なんだよね。

三留 経済も、安倍政権が何をどう、数字をいじってアジろうとも、市民経済は全く回復していないし、むしろ右肩下がりが続いている。第14循環とかいざなみ景気とか嘘こけ!ってね(笑) なんか、私たちの住んでいるのとは、違う世界の出来事かしらって思うよね。

大賀 三留さんの先ほどの、Facebookの使い方で思い出したんだけど。自称雑学王で唐沢俊一という人がいて、まぁこの人の諸々の問題点は本題じゃないのでパスするとして、この人はかなり右寄りの人で、妄信的な安倍政権支持者で、やはりFacebookをやってるのね。でも、そのスタンスは三留さんと真逆で「政治思想的に少しでも自分とかみ合わない人は、即座にFacebookのフレンドから外します。その方がお互い不快な思いをせずに済むでしょう」という閉塞的なものなんですよ。これはそもそも論としての「左と右の違い」みたいなものの縮図対比だなと思うわけです。右の人は「自分たちの仲間か、そうでないか。そうでないなら排除する」というロジックで動いていると思うんです。

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